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パリ・オルリー空港の一時閉鎖、原因はWindows 3.1の障害
フランス・パリのオルリー空港で7日、システム障害により一時離着陸できない状況になっていたが、障害が発生したシステムはWindows 3.1上で実行されていたそうだ(20minutes.frの記事、Le Monde.frの記事、VICE Newsの記事、Consumeristの記事)。
オルリー空港およびシャルル・ド・ゴール空港ではDECOR(diffusion des données d’environnement contrôle d’Orly et de Roissy)と呼ばれるシステムを使い、フランス気象庁からのデータに基づき滑走路視距離の情報を管制官がパイロットに伝えている。当日は濃霧が発生しており、DECORからの情報が非常に重要だったが、障害発生により離着陸が困難になったという。障害は9:30~10:00に発生し、完全復旧する10:30までの到着便10便が目的地をシャルル・ド・ゴール空港に変更したとのこと。
DECORを実行するコンピューターはいずれも10~20年前の古いもので、最新機種でもOSはWindows XPだという。DECORを扱えるエンジニアはパリに3人しかおらず、1人は間もなく定年を迎える。今回は比較的トラフィックの少ないオルリー空港だったが、同様のトラブルはシャルル・ド・ゴール空港で発生する可能性もある。運輸大臣は2017年までにアップグレードすると約束しているが、さらに数年はかかるとの見方もあるようだ。 スラドのコメントを読む | ITセクション | テクノロジー | ソフトウェア | EU | Windows | IT | 交通
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