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Google Books訴訟、米控訴裁でフェアユースとの判断
akiraani 曰く、 世界中の書籍をスキャンしてアーカイブ化し公開している「Google Books」プロジェクトに対して米作家団体が著作権侵害を訴えていた裁判で、米連邦控訴裁判所が「同プロジェクトは著作権侵害に当たらない」と判断したという(CNET Japan)。
一時期、クラスアクションでの和解が日本にまで派生して大騒ぎになったGoogle書籍電子化にかかわる一連の騒動だが、ここにきてすべてをひっくり返す状況になりつつあるようだ。
時系列でまとめると、プロジェクトのスタートが2004年、それに対して米出版社協会が2005年に提訴し、2008年にいったん和解した。
この和解がクラスアクションを採用していたことで影響がベルヌ条約加入国すべてに飛び火して2009年に世界各地で騒動になり、和解修正案が提出される米司法省が懸念を示すなど状況は混迷を深める。
結局、2012年に出版社とは和解するも、今度は作家団体が介入を要請。そのまま作家団体との争いは続いていたが、2014年に上訴審ではフェアユースとの判定が下されて、続いて控訴審でも同じ判断が下された、という状況となっている。
2009年の和解内容ではGoogleが出資して出版レジストリを作り、広告収入も含めて登録した権利者に分配するということになっていたが、和解案が否定されてしまったことでこの案はうやむやになってしまっている。このままだと最終的にフェアユース使用だから作家への還元はありません、という形で決着することになりそうだ。
外野の感想としては、2009年の時点で和解をおとなしく受け入れておくべきだったのではないかと……。
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