商用量子コンピューターD-Wave、大幅アップグレード

2015年10月15日 14:59

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 Googleなどが利用しているD-Wave Systems社製の量子コンピュータ「D-Wave」がアップデートされ、1000量子ビット以上を扱えるようになったという。さらに、能力の飛躍的な向上にもかかわらず、システム稼動に必要なエネルギー量はほぼ同じままだとしている(WIRED)。

 量子コンピューターは重ね合わせの原理を利用することで、情報は同時に2つの状態で存在できる。しかし、量子ビットの数を増やし続けると飛躍的にシステムの電力を増やすことになるはずだが、D-Wave Systemsはこの問題の解決策を見つけたとしている。

  日経ITproでも取り上げられているが、従来モデル「D-Wave Two」では512量子ビットまでを扱えていたのに対し、新モデル「D-Wave 2X」では超伝導回路を12万8000個集積し、1000個を超える量子ビットを扱えるという。なお、GoogleおよびNASA、米大学宇宙研究連合(USRA)はD-Wave Systemsとの利用契約を7年間延長したことも発表している(日経テクノロジーonline)。

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