電子フロンティア財団曰く、米DMCAはVW事件のような意図的な隠蔽を助長する

2015年9月30日 19:43

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 米国では1998年に成立したデジタルミレニアム著作権法(DMCA)を根拠として、製造元の許可なく自動車を制御するためのコードを覗き見ることは違法だと自動車メーカー側が主張している。しかし電子フロンティア財団(EFF)はもしDMCAによってコードが隠されていなければ、研究者らはフォルクスワーゲンのインチキを発見できていたと主張、DMCAは意図的な悪事を隠すことをより容易にすると主張している(MarketWatchSlashdot)。

 EFFは過去にも、自動車の制御システムを攻撃して不適切な挙動を引き起こすことができる問題が明らかになった際、DMCAによって自動車に対するセキュリティ調査が規制されていることを疑問視していた。

 現代の自動車はコンピュータソフトウェアによって制御されている部分が多く、メンテナンスを整備士やディーラーに任せる必要がある。事実上のブラックボックス化された部分もユーザーが管理することが可能になれば、不正行為は早い段階で発見されていた可能性もある。

 EFFは、コードの難読化は生命を危険にさらす可能性があるとし、また健康、安全またはプライバシーに関連するデバイスの場合、デバイスが動作し、それが信頼できるかどうかを確認できるようにし、それに対して法律で罰せられることがないようにすべきだとしている。

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