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8月の粗鉄生産量、12ヶ月連続減。減少が長期化
粗鋼生産量の減少が続いている。その背景には、2014年4月に実施された消費税増税の影響が長期化していることにより、主な納入先である自動車で、軽自動車を中心に国内生産が低迷していることなどが挙げられる。18日、日本鉄鋼連盟(鉄連)が18日、鋼鉄製品の元となり、景気指標の1つとされている粗鉄生産量の8月の結果を発表。それによれば、8月の粗鉄生産量は前年同月比5.8%ダウンの880万1000トンであれ、これで12ヶ月連続で前年を下回った。前述した自動車や土木工事向けなどで需要が低迷したことが影響した。
鋼種別に見てみると、自動車の車体やマンションの鉄筋に使われる普通鋼が前年同月比5.3%ダウンの687万6000トンで、強度を高める処理などを施し自動車部品などに使われる特殊鋼が前年同月比7.6%ダウンの192万5000トンとであり、いずれも前年を下回った。結果、粗鉄生産量全体は前年同月比5.8%ダウンであり、12ヶ月連続のマイナス。リーマンショック以降で2番目となる長期前年割れとなっている。
主要品種の生産内訳を見てみると、最大のウエイトを占める広幅帯鋼は前年同月比1.0%ダウンの382万5000トン、10ヶ月連続のマイナスとなった。厚板は前年同月比10.8%ダウンの80万2000トンで、5ヶ月連続のマイナスとなった。一方、H形鋼は前年同月比6.6%アップの34万2000トンであり、2ヶ月連続でプラスとなった。
こうして粗鉄生産量の低迷が長引いている要因には、軽自動車を中心とする自動車、土木工事向けの需要の低迷のほか、各鋼鉄メーカーが在庫調整のために減産を続けていることなどがある。日本鉄鋼連盟は今回の結果に関して、鋼材消費量の多い住宅向けでは回復の兆しがみられるものの、全体を支えるにはまだまだ弱いとの見方を示している。
そして今後の見通しについて日本鉄鋼連盟は、依然として厳しい状況は続いているものの、今年7月の鋼材の受注ベースで自動車向けの鋼板が10ヶ月ぶりにプラスに転じているデータもあることなどから、持ち直しの動きが現れるかどうか注視していきたいとしている。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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