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NYの視点:【9/8IMM】円売り持ち1月以来の最小に、来週はFOMCとBOJが焦点
*09:19JST NYの視点:【9/8IMM】円売り持ち1月以来の最小に、来週はFOMCとBOJが焦点
9月8日付けのシカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで円の売り持ち高は前週からさらに減少し1月以来で最小となった。市場の円の売り持ち高が減少したことは円の下落余地を広げる。
◎来週のポイント
米連邦準備制度理事会(FRB)が今回の連邦公開市場委員会(FOMC)で7年ぶりとなる利上げを開始するかどうかに焦点が集まる。また、日本銀行は金融政策決定会合で秋口の追加緩和を示唆するかどうかが焦点となる。さらに、中国の小売や鉱工業生産に注目。鉱工業生産は前月から大きく改善し、同国の経済の鈍化が底入れしたことを示すと見られており、市場にポジティブに捉えられる可能性がある。ただし、予想を下振れた場合には逆に失望感につながりリスク回避の動きが再燃することになる。
●中国
14日:8月小売売上高:予想前年比+10.6%(7月+10.5%)、鉱工業生産:予想前年比+6.5%(7月+6.0%)
●日本
14-15日:日本銀行金融政策決定会合
17日:麻生財務相、黒田日本銀行総裁会見
18日:日本銀行金融政策決定会合の議事録公表
日本銀行は今回の金融政策決定会合で、金融政策を現行のまま据え置く見込み。しかし、他の中央銀行と同様に、最近の中国や新興国の金融、経済の混乱による海外需要の減少で、日本経済の下方リスクが上昇したことを明らかにする可能性がある。加えて、円が下げ止まったことも下方リスクにつながる。会合ではリスク警戒感を受けた円の先高感を払拭し、景気見通しの悪化に対処するため秋ごろの追加緩和を黒田総裁が言及するかどうかに焦点が集まる。追加緩和が示唆されると新たな円売りに拍車をかけると考えられる。
ブルームバーグニュースによると、自民党の山本幸三衆院議員は10日のインタビューで、2016年度前半ごろの2%の物価目標達成は「至上命題」で、日銀は「必要な措置を考えるべきだ」と主張。日本銀行の金融政策に関し、経済・物価情勢の展望(展望リポート)を策定する10月30日の金融政策決定会合に合わせて追加の金融緩和に踏み切るべきだとの認識を示した。展望リポートは下方修正される見通しで、措置をとる「好機」との見方。具体策として、現在は「年間80兆円」のペースで行っている長期国債などの資産買い入れを最低10兆円規模で拡大することが必要と指摘している。
●米国
16-17日:連邦公開市場委員会(FOMC)、スタッフ見通し公表、イエレンFRB議長の記者会見
米連邦準備制度理事会(FRB)が2006年以来で初めての利上げを開始するかどうかが焦点となる。今回の利上げに関する見通しは依然として分かれたまま。金融先物市場での9月の利上げ確率は21%と、前日24%、前月45%から低下。中国や世界経済の成長鈍化、最近の世界同時株安などを受けて、市場はほぼ「利上げ見送り」を織り込んだ。また、利上げを回避するよう外部からの圧力も強まっている。国際通貨基金(IMF)に続き世界銀行のチーフエコノミストは米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを決定した場合、新興国がパニックや混乱に陥ると警告。サマーズ元米財務長官やポールクルーグマンといった学識者もFRBに利上げを遅らせるよう警告している。
一方で、半数以上のエコノミストは「米国の経済はもはやゼロ金利を必要としていない」と依然として9月の利上げの可能性を指摘。責務目標である完全雇用はほぼ達成した。前回の会合では労働市場は改善したものの「一段の改善が必要」との見通しを示した。一方、インフレは依然として低迷。フィッシャー米FRB副議長は8月末にワイオミング州、ジャクソンホールで開催されたカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで、「まだどのように決定するかわからない、今後の指標次第」「特に8月の雇用統計に注目する」と9月の利上げも依然として選択肢にしていることを明らかにした。
8月の雇用統計は非農業部門雇用者数で20万人を下回ったものの3か月平均や通年での平均は20万人を上回ったほか、8月分の失業率も5.1%と、連邦公開市場委員会(FOMC)が完全雇用とする水準まで低下。インフレ率も依然低いもののインフレ指標は下げ止まった感がある。米連邦公開市場委員会(FOMC)は常に「経済指標次第」としているため、利上げが正当化される可能性もある。一部では0.125%とより小幅な利上げを実施するとの見方も浮上している。
●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン
【IMM】
*日本円
ネット・円売り持ち:-6,662(9/8)←円売り持ち:-15,555(9/1)
(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)
(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)
*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-81,241(9/8)←ユーロ売り持ち:-67,857(9/1)
(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)
*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:-17,638(9/8)←ポンド売り持ち:-11,239(9/1)
(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)
*スイスフラン
ネット・スイスフラン売り持ち:-6,896(9/8)←スイスフラン売り持ち:-8,503(9/1)
(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)
*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-48,640(9/8)←加ドル売り持ち:-55,119(9/1)
(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)
*豪ドル
ネット・豪ドル売り持ち:-53,136(9/8)←豪ドル売り持ち:-55,732(9/1)《NO》
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