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東京で働く外国人は東京の夏をどう感じているか クールビズだけどクールじゃない?
東京で働く外国人を対象に、ダイキンが「東京の夏のビジネスシーン」をテーマに調査を実施した。 厚生労働省の調べによると2014年10月末時点で、日本で働く外国人は約78万人いる。前年に比べ約10%増加しており、07年に届出が義務化されて以来、過去最高を更新している。20年の東京オリンピック開催や、「高度外国人材」の受け入れ施策推進によって、日本で働く外国人の数は今後も増加し続けることが予想されるだろう。
東京の平均気温はこの100年間で約3℃上昇しており、気温・湿度ともに高く、世界的にも厳しい暑さであることが知られている。近年では、日本各地で真夏日・猛暑日の観測日数記録を次々に更新しており、特に東京では過去5年間の4月から9月の平均気温が平年を上回っていることから、夏の暑さが年々過酷になっているといえるだろう。実際、東京は、8日連続の猛暑日が続いている(8月7日現在)。
昨年、同社が実施した東京在住の外国人を対象にした調査では、東京の夏で驚いた光景について「サラリーマンが、炎天下の中でもスーツで仕事をしている」という回答が多く見られ、外国人がビジネスにまつわる文化・慣習などに対して、驚きや疑問、興味を抱いていることがわかった。また、約9割が「東京の夏は自国と比較しても暑い」と感じていると回答している。
05年から環境対策を目的として始まった「クールビズ」は、その認知率が9割を超え、日本のビジネスシーンに十分浸透している。今回の調査委では、その「クールビズ」について、外国人ビジネスパーソンがどのように考えているのか聞いている。まず、外国人にもクールビズは普及しているのだろうか。「日本政府(環境省)の推奨するクールビズを知っていますか」と外国人に聞いたところ、「知っている(79%)」と約8割が認知していると回答し、外国人にも広く浸透していることが明らかになっている。
また、「クールビズを意識した服装で仕事をしていますか」と聞いたところ、「ほぼ毎日している(55%)」、「ときどきしている(26%)」と約8割が実践しているという結果になった。海外では、そもそもスーツ出勤でなくてもよいという会社もあるようで、暑いときは当たり前のようにノーネクタイ・ノージャケットを実践しているようだ。一方で、「クライアントと会うときはフォーマルな服装をしなくてはならない」といった声も聞かれ、クールビズを実践したくても会社の風土や職種によっては実践できないといった現実に、戸惑っている様子も見て取れる。
クールビズについては、「地球温暖化対策として、パーフェクトな取り組みだと思う(インド出身・男性)」「いいアイデアだが、外国人から見たら、このような当たり前のことをキャンペーンとして推し進める必要があるのかと思う(アメリカ出身・女性)」「伝統的な日本企業に勤めているのなら、クールビズは有効(フィリピン出身・女性)」といった様々な声がある。
ともかく、猛暑の東京。日本人も外国人も少しでも涼しく快適に過ごしたいという気持ちは同じだろう。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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