【中国の視点】日本経済:中欧の景気減速で不透明感増す、インバウンド分野が一人勝ち

2015年8月7日 08:05

印刷

記事提供元:フィスコ


*08:07JST 【中国の視点】日本経済:中欧の景気減速で不透明感増す、インバウンド分野が一人勝ち
日本経済の先行き不透明感が中欧の景気減速で増している。中国メディアはこのほど、今年4-6月期の日本上場企業の決算に改善の兆しが見えたものの、一部の自動車や電子・電機メーカーの増益ペースが鈍化していると指摘した。

電機大手シャープ<6753>の高橋社長はこのほど、中国の景気減速を受け、同社の液晶パネル部門の売り上げが減少していると発言。パナソニック<6752>は国内太陽電池パネルの需要減で国内売上高は前年同期を下回ったと報告された。また、神戸製鋼所<5406>も中国向けの建築機械の販売額は急減している。ホンダ<7267>やスズキ<7269>は軽自動車税の引き上げを受けて国内で苦戦を強いられている。

これとは対照的に、円安の進行やビザ発給要件の緩和を受け、航空業界や百貨店、化粧品などインバウンド関連が相次いでポジティブな見通しを示している。

専門家は、円安に伴う中小企業の輸入コストが増加しているほか、賃上げが大手企業にとどまるため、日本国内の消費拡大につながっていないと指摘。また、訪日旅行客の消費は大都市などにとどまり、地方に波及していないことも言及された。《ZN》

関連記事