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映画『シーヴァス』ヴェネツィア映画祭で審査員特別賞、少年と闘犬の友情を描く
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映画『シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語』が2015年10月中旬、ユーロスペース他にて公開。2014年、第71回ヴェネツィア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した注目作だ。
トルコの新鋭監督カアン・ミュジデジの長編デビュー作となった本作。数々の国際映画祭に招待され、現在最も期待される監督のひとりとなった彼の演出はもちろんのこと、映像中では100人以上から選ばれたアスラン役ドアン・イズジの存在感が光る。ドアンは主演として、ヴェネツィア国際映画祭で金のビサト賞を、フランス・アン ジェフィルムフェスティバルでも主演男優賞を獲得した。
そんな中で作品の舞台に選ばれたのは、トルコ東部・アナトリア地方。ドアン演じる11歳の少年アスランは、ひょんなことから、傷だらけで瀕死状態だった闘犬シーヴァスと出会う。
シーヴァスを傷つけたのは、村長の息子オスマンが飼っている闘犬ボゾ。同じ頃、彼の学校では「白雪姫」の学芸会の準備が進んでおり、アスランが演じたかった王子さまの役には、オスマンが抜擢されていた。しかも相手役の白雪姫には、密かに彼が想いを寄せていた美少女のアイシェが選ばれてしまう。
クラスメートたちよりも一際小柄で、いつも周りから軽く扱われてしまうアスランは思う。シーヴァスが強くなれば、自分も強くなれる気がするし、きっと周りも自分に一目置いてくれて、アイシェさえ無視できない存在になれるだろう、と。そこから学校に通うことを止め、シーヴァスとの時間に没頭するようになるアスラン。そして遂に、シーヴァスとボゾの決戦の時がやってくるのだったー。
研ぎ澄まされた映像美の中に描かれる、少年と闘犬の物語。広大なロケーションをバッググラウンドに展開されていくドラマを、劇場で体感してはいかがだろう。
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