NYの視点:年内2度の利上げは実現可能か?

2015年7月10日 06:40

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記事提供元:フィスコ


*06:40JST NYの視点:年内2度の利上げは実現可能か?

米サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は8日、連邦準備制度理事会(FRB)は年末までに2度の利上げを実施する必要があるとの考えを示した。同総裁は中国の株価下落について「米経済見通しに対する大きな問題ではない」と指摘した。ギリシャの債務問題については、金融市場の反応が最も大きな懸念材料となっていると述べている。

市場関係者の間では、中国経済の先行きに対する強い懸念が広がっており、この影響で米国の利上げは年内一度だけにとどまる(12月の一度のみ)との見方は少なくないようだ。国際通貨基金(IMF)は、米国は利上げ実施を2016年前半に先送りすべきと提言している。

ウィリアムズ総裁が想定している「年内2度の利上げ」は、労働市場はまずまず健全であり、インフレ率(コアPCE)は1.5%程度の水準で推移することが必要不可欠だろう。これらの要件に加えて、持続的な成長が予見可能であることも必要条件になるとみられる。《NO》

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