シスメックス、米国LabCorpと血液検体を用いたがん遺伝子検査分野で提携

2015年6月1日 21:20

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 シスメックスは1日、米国のLaboratory Corporation of America Holdings(LabCorp)とがん分野における個別化医療のさらなる発展を目指し、血液検体を用いたがん遺伝子検査技術の実用化に向けて提携したと発表した。今後、両社は協力して血液検体を用いたがん遺伝子検査でのリーダーとしての地位の確立を目指す。

 シスメックスの子会社であるシスメックス アイノスティクスが保有する血液検体を用いた遺伝子検査手法の開発力と、LabCorpの個別化医療におけるグローバルでのリーダーシップを融合させる。

 シスメックス アイノスティクスの高感度遺伝子検査技術であるOncoBEAM 、プラズマシーケンス技術は血液検査により微量血中循環がん遺伝子の解析を可能にする。がん遺伝子の有無が血液で測定可能となるため、がん治療において個別の治療方針の意思決定に必要となる適切な候補治療薬の選択や、病変をより簡易に把握することができ、手術や生体検査の必要性を減らすことができる可能性もあるという。

 今回の提携により、Covanceが世界各地で実施するがん臨床試験にOncoBEAMとプラズマシーケンス技術を活用できるようシスメックス アイノスティクスは試薬の提供や必要に応じてサービスの提供を行う等の協業体制を推進していく予定。また、臨床試験にこれらの技術やサービスを活用することで、シスメックスの技術の臨床的意義を高めるとともに、実用化に向けた取り組みを加速していく。

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