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ファナック、パソナHD、HISなど/本日の注目個別銘柄
<6502> 東芝 450 +14.3買い先行。前年度の有価証券報告書の提出期限を8月31日に、今年度第1四半期報告書は9月14日に延長する申請が承認されたと発表している。また、前年度有価証券報告書の提出は8月になる見込みとも発表している。有価証券報告書提出の期限切れによる上場廃止といった最悪の事態は免れることになったとみられ、安心感が強まる展開のようだ。社長の説明においては、不適切会計処理の規模が甚大といった過度な懸念も後退のようだ。
<6954> ファナック 27650 +110小幅続伸。発行済み株式数の14%に当たる3356万株を消却すると発表している。消却金額は歴代で3番目の規模となるもよう。将来的な希薄化への懸念を低下させることにつながり、株主還元策の一環としてポジティブに捉える動きが優勢のようだ。ただ、自己株消却の実施はすでに会社側でコメントされていたため、規模のわりにはインパクトが強まる状況にはなっていない。
<9603> HIS 4280 +395大幅反発。先週末に決算を発表、上半期営業利益は100億円で前年同期比19.7%増益、従来計画の102億円はやや下回る着地。通期予想194億円、前期比22.0%増益は据え置いている。テーマパーク事業の減速で会社計画は下回ったが、旅行事業の収益改善が想定以上となり、市場の期待値は上回る決算内容と評価されているようだ。ゴールドマン・サックス(GS)やUBSなど複数で目標株価引き上げの動きが観測されている。
電力株全面高。業種別上昇率でも、電力・ガスは第2位となっている。政府では本日、2030年度の望ましい電源構成案を決定、老朽原発の稼働延長を前提に原子力の比率は20-22%としているもよう。7月にも正式決定のようだ。方向性は伝わっていたが、反対意見なども上がっていたため、一段の安心感につながる状況のもよう。また、MSCIの最小分散指数に電力株が多く新規採用されたことをきっかけに、ディフェンシブ性を評価するような動きも続いている。
<6065> サクセスHD 1495 +300ストップ高。筆頭株主のジェイコムHD<2462>が連結子会社化を目指してTOBを実施すると発表、TOB価格1700円に鞘寄せを目指す動きとなっている。連結子会社化後も上場を維持する方針であるため、買い付け予定数の上限は発行済み株式数の23.93%に当たる1254.4千株と設定されている。なお、資本関係強化に伴うシナジー効果の拡大などに対する期待感も先行のようだ。
<2168> パソナHD 928 +86大幅続伸。三菱UFJでは投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も680円から1300円に引き上げている。ベネフィット・ワンが新規事業を中心に収益拡大フェーズへ入ること、人材関連も再就職支援事業が低迷期から一巡していることなどで、今5月期以降の業績予想を増額修正しているようだ。16.5期営業利益は52億円から59億円に、17.5期は65億円から86億円に上方修正。
<9551> メタウォーター 32950 +170大幅続伸。先週末に中期計画を発表、評価材料視されているようだ。数値目標としては、18.3期営業利益100億円を掲げている。今期予想は84億円であり、2年間で平均9%強の利益成長を見込んでいる。また、事業投資や研究開発投資として3年間累計で200億円規模の戦略投資も行うとしており、中期的な成長期待の高まりなども想定される格好に。
<3401> 帝人 481 +18反発で高値更新。UBSでは投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価も430円から550円に引き上げている。電池材料や炭素繊維で成長に向けた変化の兆しが見えること、PC樹脂の上昇サイクルが16年まで続くことを格上げの背景としているようだ。炭素繊維は航空機用途の増加で利益率が向上、セパレータはリチウムイオン電池用が拡大してきていると指摘。
<4911> 資生堂 2561 +65.5反発で高値更新。先週末に4月の月次売上動向を発表している。4月の単月店頭売上高は前年同月比で43%増となったもよう。前年が消費増税前の駆け込み需要の反動で落ち込んだため高い伸び率となっているが、前々年の同月比でも11%増と2ケタの伸びとなっている。また、JPモルガン(JPM)では、国内化粧品事業、中国化粧品事業ともに第1四半期は2ケタ増収の見通しであり、業績予想の上方修正を期待させるほどの強い利益が出てくる見通しとしている。
<4528> 小野薬品 13300 -300大幅反落。開発・商業化権利を一部供与しているブリストル・マイヤーズがオプジーボの試験結果を公表、競争優位への懸念が浮上する格好で、週末の米国市場で6%超の下落となっている。つれて、同社にもネガティブな見方が先行する格好となっている。なお、モルガン・スタンレー(MS)では、肺がんでのリーダーポジションは維持可能であり、悲観はしていないと指摘しているようだ。《XH》
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