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中国:広東省で初の「MERS」感染確認、韓国籍の男性
*12:36JST 中国:広東省で初の「MERS」感染確認、韓国籍の男性
広東省で初の中東呼吸器症候群(MERS=マーズ)感染者が29日、確認された。香港経由で恵州市に入った韓国籍の男性(44歳)が28日に感染の疑い例として報告されたが、検査の結果、患者と確定。衛生計画生育委員会が発表した。
患者の韓国人男性は、MERS感染がすでに確認された別の韓国人の濃厚接触者。搬送された恵州の病院で隔離治療に入った。衛生当局の発表によると、31日時点で男性の容態は悪化しつつある。高熱が続き、肺炎の症状も出始めているという。
また、同男性の濃密接触者は、広東省で77人、香港で18人が特定された。うち82人はすでに隔離され、経過観察を続けている。いまのところ、いずれも異常はみられていない。一方、バスの同乗者など13人とはまだ連絡が取れていない状況だ。
男性は、今月21日時点で発症。25日の体温は38.7度まで上昇していた。26日の12時50分、「OZ723」航空機で香港 の空港に到着。26日の午後3時、沙頭角を経由し、空港バスで恵州に入境した。
初の感染者確認を受け、広東や香港市民の間で不安が広がっている。「男性が搬送された病院の集中治療室が封鎖された」、「男性を搬送した救急車の運転手が発熱し、感染の疑いがある」など、ネット上でさまざまな情報が飛び交った。これに対し、衛生当局は「いずれもデマ情報に過ぎない」と否定。市民に冷静な対応を呼びかけている。
MERSは、2012年にサウジアラビアで確認された新種のコロナウイルス(NCoV)。中東で患者が多発したことで知られるようになった。感染力は弱いものの、ワクチン、治療薬はまだ開発されていない。中東や欧州など、すでに20カ国以上で感染者が出た。
最新の資料によると、これまで世界で1142人の感染を確認。うち465人が死亡したとされる。死亡率は40.7%と高い。潜伏期間は2~14 日と幅が広い。発熱、咳、呼吸困難などの症状がある。
【亜州IR】《ZN》
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