エタノール燃料電池の効率を10倍以上にする新触媒を開発

2015年5月29日 15:10

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)が、エタノール燃料から常温常圧で効率よく電力を取り出せる触媒を開発した(ASCII.jp発表資料)。

 開発された触媒は、タンタルとプラチナを組み合わせた「TaPt3ナノ粒子」。エタノールを使った従来のポリマー電解質膜燃料電池ではエタノールが持つ炭素-炭素結合を効率良く切断できなかったため、エタノール分子の化学エネルギーを利用し尽くすことができなかったという。今回開発された触媒を用いることで、常温・常圧の水中において効率よくエタノール分子の炭素-炭素結合を切断でき、さらに発生する一酸化炭素を二酸化炭素まで完全に酸化させることもできるという。

 その結果、エタノール燃料電池の電流密度は10倍以上にも向上し、また有害排気の発生なくエタノール燃料からエネルギーを取り出すこともできるという。

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