中国政府が「中国製造2025」発表、製造強国を実現へ

2015年5月20日 11:16

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記事提供元:フィスコ


*11:16JST 中国政府が「中国製造2025」発表、製造強国を実現へ
中国国務院は19日、「中国製造2025」を正式発表した。新たに打ち出された政策指針は、製造大国から製造強国への転換に向けた戦略を示したもの。これにより、製造業全般の競争力強化を狙う。
国務院はまず、製造強国の実現に向けた3つのステップを明示。第一歩は、2025年までに製造強国に仲間入りすること、第二歩は、2035年までに国内製造業の全体水準を世界「製造強国陣営」の中レベルに引き上げること、第三歩は、中華人民共和国設立100周年(2049年)までに、総合的な実力で世界の製造強国のトップクラスに入ること——と定めた。
これら3ステップのうち、「中国製造2025」は第一歩の段階である2025年までの戦略を盛り込んだもの。大きな戦略としては、◆製造業の刷新力引き上げ、?◆情報化と工業化の融合推進、◆工業分野の基礎力強化、◆品質向上、ブランド構築の強化、◆環境に優しい製造業の推進、◆製造業の国際化水準引き上げ——などの目標を掲げた。

<「10大重点分野」に注目>
また、「10大重点分野」として、(1)新世代情報技術産業、(2)ハイエンドデジタル工作機械・ロボット、(3)航空・宇宙設装備、(4)海洋工程装置およびハイテク船舶、(5)先端鉄道装備、(6)省エネ・新エネルギー自動車、(7)電力設備、(8)農機設備、(9)新素材、(10)バイオ医薬及び高性能医療機器——が定められた。
さらに、◆国家製造業刷新センターの建設、◆製造業のスマート化、◆工業分野の基盤強化、◆環境にやさしい製造業の育成、◆ハイエンド装置産業の刷新——を重大プロジェクトとし、製造業全般の競争力を引き上げる方針が示された。

【亜州IR】《ZN》

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