中国当局が株式投機に対する「警鐘」連発、短期的な調整圧力に

2015年4月29日 13:36

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記事提供元:フィスコ


*13:36JST 中国当局が株式投機に対する「警鐘」連発、短期的な調整圧力に
中国証券監督管理委員会は28日、株式市場の投機的取引に対する警鐘を鳴らした。当局が株式市場のリスクを喚起するのは、ここ3週間で4度目。相場は短期的に調整に入るとの予想が強まっている。

同委員会はこの日の午前中、ウェブサイト上に投機的株式投資のリスクを問答形式で掲載。「多くの投資家は、利益獲得ばかりに目が向かい、損失リスクを看過している」と釘を刺した。投資家のすそ野が拡大するなか、とりわけ新規参入の中小投資家に対して「十分な勉強、理性的な投資が必要」と強調。また、市場で流れている「不動産を売って資金を捻出したり、資金を借り入れたりしてでも株式投資すべき」などの話に惑わされないよう注意を呼びかけた。

証券監督当局は4月に入って以降、数回にわたり投機的な取引に注意を呼びかけ、中旬には肖鋼・主席が「買い逃すよりも、買い間違えたほうがよい」などという誤った情報を信じてはならないと発言した。また先週には、同委員会投資者保護局の趙敏・副局長が理性的で慎重な投資、リスク意識の必要性を訴えている。

相次ぐリスク警告を受け、市場では株式市場の過熱感を抑制するための措置が打ち出されるとの観測が浮上。28日の本土マーケットは後場に入って下げ幅を広げ、深センのベンチャー企業向け市場「創業板」では下落率が一時3%を超えた。こうしたなか、目先は調整圧力が強まるとみる向きが少なくない。

【亜州IR】《ZN》

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