フジと伊藤忠がタイで通販事業に進出

2015年4月12日 17:35

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記事提供元:エコノミックニュース

 フジ・メディア・ホールディングス<4676>(以下FMH)と伊藤忠商事<8001>は3月16日、共同で設立した「エフ・アイ・メディア企画」(FIM)を通じて、タイでの通販事業を開始すると発表した。

 FIMは、伊藤忠及びFMHが資本提携しているタイ最大手テレビ通販事業者「TV Direct Public Company Limited(TVD)」と連携し、FMH傘下の通販会社「ディノス・セシール」の商品を販売する。TVDのテレビショッピング、インターネット通販のほか、店舗、カタログで販売する。

 FIMはまた、FMH傘下のシステムインテグレータ「フジミック」が開発し、タイでも人気を集めているiPhone向け無料デコレーションカメラアプリ「Qtiie.JP」(キューティージェイピー)ブランドのオリジナル化粧品を企画・開発し、タイに紹介していく。

 すでに、FIMが制作する美容バラエティ番組がタイの地上波で放送を開始しており、FIMでは日本発の美容・ファッショントレンドのブームを盛り上げることで、関連商品の販売拡大につなげたいところ。

 『通販新聞』の調査によると、国内のテレビ通販市場規模は5208億円(13年度)で、ディノス・セシールは業界13位。一方、タイのテレビ通販市場規模は2011年に韓国の通販大手が進出したのを契機として12年から急速に拡大しており、ジェトロバンコクの調査によると、13年には約90億バーツ(約333億円)に達している。

 こうした中で、13年2月には、住友商事<8053>とそのグループ会社「ジュピターショップチャンネル」が、タイ企業とテレビ通販会社「ショップ・グローバル」を設立し、ショッピング専門チャンネルの放送を開始している。

 さらに、3月30日には、ダイレクトマーケティングを支援するトライステージ<2178>がTVDとの業務提携で合意した。タイでの通販事業はさらに活況を呈しそうだ。(編集担当:久保田雄城)

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