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恐竜名「ブロントサウルス」、復活?
T.Sawamoto 曰く、 ブロントサウルスは比較的メジャーな恐竜名でありながら、先に命名されていたアパトサウルスと同属とされ、正式名称ではないとされてきました。ところが新たな研究の結果、ブロントサウルスはアパトサウルスと属レベルで異なるらしいことが判明したそうです(Science、Slashdot)。
元々、この混乱は古生物学者オスニエル・マーシュ、エドワード・コープ両氏が先を争って化石の発見を行った化石戦争に端を発するもので、相手より先に論文発表することを優先したために重複が見逃されがちでした。マーシュ氏が1879年に発見したブロントサウルスは、氏自身が1877年に発見したアパトサウルスと同属であると1903年に判定され、無効になっています(しかしなぜかこの「ブロントサウルス」という名前が知れ渡ることになります)。
ところが、古生物学者Emanuel Tschopp氏がニュー・リスボン大学の博士論文の一環としてディプロドクス科全般の進化的関係を調べていたところ、かつてブロントサウルスと命名されたApatosaurus excelsusが、他のアパトサウルス属三種とは骨格が大きく異なることが判明したようです。氏によると、Apatosaurus excelsusはアパトサウルスよりも華奢で、肩甲骨の一端が丸く膨張し、足首の骨が長いという特徴があり、別の属と見做すに十分とされています。
古生物学者は、「ブロントサウルス」の学名復活を歓迎する方、別の属と分類することに慎重な方、と反応は様々なようです。もし復活するとしたら、ブロントサウルスの名前がなくなったことを嘆いていらしたグールド先生も草葉の陰で喜んでくれるでしょうか。:-)
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