エムアップ、トクヤマ、第一精工など/本日の注目個別銘柄

2015年4月2日 16:51

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記事提供元:フィスコ


<7733> オリンパス 4240 -180売り優勢。ソニー<6758>が保有株の半分をJPモルガン証券に売却すると発表している。保有比率は約10%から5%程度に低下することになる。JPモルガン(JPM)では機関投資家などに転売するもようであるが、先々の需給面でのマイナスにつながるとの警戒感も先行へ。なお、株式売却後も提携関係は変わらないとしており、業績面への影響は限定的との見方が優勢のようだ。

<7751> キヤノン 4310 +132しっかり。シティでは投資評価を「2」から「1」に格上げ、目標株価も3800円から5000円に引き上げている。既存事業への懸念、業績低迷、経営の変化の乏しさなどを背景に株価は低迷が続いてきたが、AXISの買収をきっかけとして、同社の投資論点が既存事業に対する「懸念」から、「AXIS型買収」や経営の変化への「期待」に変わる局面を、投資機会として注目としているようだ。

<2685> アダストリア 3475 +235買い優勢。前日に業績予想の上方修正を発表、営業利益は従来予想の51億円から59.8億円に、純損益は8億円の赤字から5億円の黒字に上方修正へ。国内の2月売上高が想定以上に好調だったことが主因、販売管理費などのコスト削減も進んだ。一転しての営業増益転換に加えて、2月に最終損益を赤字見通しに下方修正したばかりであり、ポジティブなインパクトにつながる形のようだ。なお、本日は月次の発表も見込まれている。

<4043> トクヤマ 265 +16買い先行。前日に情報通信研究機構が、同社と共同で200-300ナノメートルの深紫外波長帯で発光する世界最高出力90ミリワット超の深紫外発光LEDを開発したと発表している。光の取り出し効率を約2倍に向上させ、小型かつ高出力なLEDを実現のようだ。深紫外EDは、ウイルスの殺菌などに加えて、環境汚染物質の分解や光線外科治療などへの応用も見込まれているもよう。業績寄与は不明であるものの、高い技術力などに対する見直しの流れも進む格好に。

<3661> エムアップ 890 +150ストップ高。LINEが東証への新規上場手続きを再申請したことがわかったと報じられており、早ければ年内の上場を目指して再び準備を進めるとされている。同報道を受けて、LINE関連銘柄として位置づけられる同社には短期資金の関心が向かう格好に。同社のほかにも、メディア工房やアドウェイズを筆頭に、イマジニア<4644>、ネオス<3627>、エイチーム<3662>などが急伸している。

<6640> 第一精工 2458 -189下げ目立つ。みずほ証券では投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、目標株価は2850円を継続している。株価の大幅な上昇による割安感の後退を格下げの主因としているが、中国や韓国メーカーのスマホ生産に対する期待値が、期初の段階に比べ弱くなりつつあることなど懸念材料も出てきていると指摘。

<6965> 浜松ホト 3720 +180強い動き。野村では投資判断「バイ」を継続で、目標株価を3850円から5000円にまで引き上げている。1-3月期の単体業績は会社計画を10億円程度上回ったと推測、前四半期に続いて、固体事業部のX線CT向けモジュール、システム事業部の半導体故障解析装置などが好調を維持したようだ。ハイエンド光検出器で高い市場シェアを誇る強みなども評価と。

<8227> しまむら 11000 +30もみ合い。みずほ証券では投資判断を「中立」から「アンダーパフォーム」に格下げ、資本政策に大きな変更はみられず再評価は困難と判断のもよう。一方、ドイツ証券では投資判断を「ホールド」から「バイ」に格上げしている。空いて無数の絞込みや価格戦略の見直しなどといった取り組みが、今後の販売回復や採算改善につながっていくと考えているもよう。目標株価は13600円にまで引き上げ。

<2792> ハニーズ 992 -6さえない。前日に3月の月次動向を発表している。既存店売上高は前年同月比8.3%減、2ヶ月ぶりのマイナスに転じている。消費増税前の駆け込み需要の反動が響く格好になった。第3四半期大幅減益で直近は大幅安となったが、第4四半期の低調なスタートで、あらためて業績下振れ懸念も強まる格好に。なお、中国既存店は2ケタ増だが、春節休暇のあった前月からは伸び率低下へ。《FA》

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