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今春の新入社員は「消せるボールペン型」柔軟性はあるが、酷使するとインク切れも
日本生産性本部の「職業のあり方研究会」は、2015年度の「新入社員の特徴」を公表した。今年の新人たちは「消せるボールペン型」。見かけはありきたりだが、書き直しができる機能(=変化に対応できる柔軟性)を持っているという。ただ、不用意に熱を入れる(熱血指導する)と、色(=個性)が消えてしまうこともあるそうだ。
2015年入社予定の若者の就職内定率(2月1日時点、厚労省・文科省)は86.7%で、13年の81.7%、14年の82.9%から増加した。11年前後の超氷河期からはかなり回復し、リーマンショック前の水準に戻りつつある。日本生産性本部では、こうした情勢が新入社員の意識にも影響を与えると考察。
また、今年の新入社員は、現役生であれば東日本大震災の直後に大学へ入学している。高校の卒業式がまさに震災当日だったり、大学の開講日がゴールデンウィーク後になったりした、などの経験をした学生が多い。大学卒業の直前にフランスでテロ事件が起きたため、卒業旅行の行き先を変更したなど、様々な社会状況の変化に対応してきた世代でもある。
2001年に国内販売が開始された消せるボールペンも同様、様々な進化を経てきた。日本生産性本部では「今年の新入社員も、見かけは例年と同じだが、その資質や特性は変化している」と考察。消せるボールペンのように、「特別なボールペンの姿をしているわけではない」と見た目だけで判断せず、その最大の特質=“書き直しができる機能”(変化に対応する柔軟性)を活かして欲しいとコメントした。
ただ、取り扱いには注意も必要。「消せる」のは「消える」のではなく、インクの色を摩擦熱で透明にするのだという。そのため、車のダッシュボードや熱い飲み物の下など、温度の高いところに書類を置くと文字が消えてしまう。新入社員も、すぐに即戦力にしようと思って熱を入れる(熱血指導する)と、色(個性)を消しかねない。使い勝手がいいからといって酷使すると、「ブラック企業」と誤解され、すぐにインクが切れてしまう(早期離職してしまう)危険性もあるそうだ。(編集担当:北条かや)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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