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中国:低空域で航空機事故多発、ゼネアビ市場の立法待たれる
*08:56JST 中国:低空域で航空機事故多発、ゼネアビ市場の立法待たれる
安徽省合肥市でこのほど、民間ヘリがダムに墜落する事故が発生した。同省民航部門によると、ヘリは飛行前に申請認可の手続きを行っていなかったという。事前の認可申請を怠り、同様に無断で飛行したプライベートジェットが事故を起こすケースが多発している。中国経済網が25日付で伝えた。
事故を起こしたのは、ウクライナのアエロコプターAK1-3型(2人乗り)。乗っていた男性2人のうち1人は救出されたが、1人は死亡した。目撃者によると、ヘリの飛行高度は高くなく、そのうち水面すれすれの飛行となり、徐々に水中に沈んでいったという。
安徽民航機場集団の蒋厚玉董事長によると、ヘリの持ち主は購入時に正規の手続きをしておらず、操縦免許も取得していなかった。今回の事故は無断飛行時に発生したこととなり、すべて自己責任になる」と述べている。
蒋董事長は「低空域の一般飛行を開放するには、管理強化が必須。法を厳格に定め、違反者は厳罰に処するべき」と指摘。また「安徽省政府は、なるべく早くゼネラル・アビエーション(ゼネアビ)市場の関連規定を打ち出し、同様な事故が再び起こらないようにする必要がある」と強調した。
中国では、一般庶民でも高級車を乗り回す時代が到来しており、一部の富豪らはプライベートジェットを楽しみ始めている。中国のゼネアビ産業に関するウェブサイトによると、汎用航空の飛行時間は今年末までに27万時間に達し、プライベートジェットの数は1997機となる見通し。中国のプライベートジェット市場規模は今後、年間20~25%を超える速さで伸び、今後10年で米国を抜き、世界最大のプライベートジェット保有国になるとの予測もある。
低空域飛行については昨年11月に開かれた管理改革会議で、今年は全国10地域の高度1000メートル以下の低空域について、一般の飛行を開放する方針となった。今後は徐々に開放対象地域を拡大していくとみられる。
【亜州IR】《ZN》
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