オバマ大統領、投票の義務化に言及して批判を浴びる

2015年3月25日 06:00

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記事提供元:スラド

headless 曰く、 米国のバラク・オバマ大統領が投票の義務化に言及したことから、言論の自由に反するなどとして批判を受けた(CNN The Washington PostLA TimesFox NewsSlashdot)。

 該当の発言はクリーブランドで行われた講演のQ&Aセッションで出された「政治に対する金の影響を緩和するためにはどうすればよいか」という質問に答えたもの。回答の趣旨としては投票を容易にできるようにし、誰もが投票をするようになれば政治に対する金の影響を弱めることができ、米国の政治が大きく変わることになる、といったものだ。米国では有権者登録をしなければ投票できないが、投票する人を増やすためには様々な制約を減らすことも必要だと述べている。

 しかし、この中で「オーストラリアなどいくつかの国では投票が義務化されている」と述べたため、大統領が投票の義務化を考えていると受け取られたようだ。合衆国憲法では言論の自由が保障されており、投票しない自由もこれに含まれるとの考えがある。さまざまな制約により投票したくても投票できない人を減らすことは必要だが、投票の義務化となると自ら投票しないことを選択する人の権利を侵害することにもなる。また、投票の義務化により政治に関心のない人の支持が必要となり、退屈なキャッチフレーズや対立候補との足の引っ張り合いが増加して民主主義に悪影響を与えるといった考えもあるようだ。

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