関連記事
「時の翁」が握るNTPの運命
ネットワークに接続されたコンピューターの時刻を同期させるNetwork Time Protocol(NTP)が4月で30周年を迎える。NTPは現在使用されているインターネットプロトコルの中で最も古いもののひとつで重要度も高いが、その一方で重大な岐路に立たされているとのこと(InformationWeekの記事、本家/.)。
NTPの重要性は増しているにも関わらず、インフラストラクチャーに深く埋もれているために注目度は低下している。これに伴ってボランティア貢献者は減少しており、資金援助でも確実なものはないそうだ。そのため、資金面・運営面ともに大半がプロジェクトマネージャーのHarlan Stenn氏に依存している状態だという。この3年半ほど、Stenn氏はメールへの返信やパッチの受付、複数のOSで動作させるためのパッチのリライト、新規リリースの準備、NTPメーリングリストの管理など、週に100時間以上の作業を行っている。Stenn氏は自身のコンサルティング会社で不定期に仕事をしているが、4月までに現在よりも多くの資金援助が得られなければ、継続的な仕事を探す必要があるとしている。
Stenn氏を「時の翁」に例えるCloud Foundry FoundationのCEO、Sam Ramji氏によれば、Stenn氏はかつかつの状態でNTPプロジェクトの運営を続けているという。しかし、開発資金の枯渇直前に資金確保に成功したGnuPGの開発者Werner Koch氏のように、苦境にあえぐオープンソース開発者はStenn氏だけではないとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | オープンソースセクション | オープンソース | ビジネス | プログラミング | デベロッパー | お金
関連ストーリー:
十分な額の資金があれば、すべてのバグは深刻ではない? 2015年02月22日
開発資金が枯渇寸前だったGnuPG、資金調達に成功 2015年02月09日
2014年の教訓:サードパーティのライブラリには脆弱性がある 2015年01月05日
GNU Bashに重大な脆弱性、環境変数を渡して呼ぶことで任意コード実行が可能に 2014年09月25日
「オープンソースの方が安全」という神話はOpenSSLの致命的な脆弱性問題で変わるのか 2014年04月17日
OpenSSLの重大な脆弱性「Heartbleed問題」への対応に追われるネット業界 2014年04月14日
Heartbleed開発者曰く、OpenSSLのバグは意図的なものではない 2014年04月13日
OpenSSLでメモリ内容を外部から読み取られる脆弱性が発見される 2014年04月08日
インターネットマルチフィードの時刻情報提供サービス for Public、11時30分にアクセス集中 2013年08月03日
日本アンテナ、NTPで電波時計の時刻を合わせられる「電波時計用NTPリピータ」を発売 2013年04月01日
NICT の公開 NTP サービスで誤った時刻が 2 回配信される障害が発生。 2011年01月26日
NTPによる日本標準時配信開始 2006年06月13日
インターネットマルチフィード提供のNTPサービスが正式運用開始 2005年03月30日
福岡大学NTPサーバの混雑解消にご協力を 2005年01月21日
※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク