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住友林業、菅原道真ゆかり“御神木”の苗木増殖に成功
住友林業は11日、京都・北野天満宮本殿前の御神木として祀られている梅の保護・保存を目的としてバイオテクノロジーの一手法である組織培養法によって、苗木の増殖に成功したと発表した。この本殿前の“御神木の梅”は樹齢300年以上と推定されており、梅の古木からの増殖成功および苗生産などの実用化を想定した研究開発としては、世界初となるという。
京都・北野天満宮本殿前の“御神木”とされている梅は、菅原道真が大宰府へ転勤した際、道真公を慕って一晩のうちに大宰府に飛来したという“飛梅伝説”伝承の木とされている。北野天満宮では、組織増殖に成功した苗木を“「飛梅伝説」伝承の御神木 紅和魂梅(べにわこんばい)”と命名し、後世に残し伝えていく方針だ。
研究開発に携わった住友林業筑波研究所では、当初これまでに成功したサクラなどの培養実績や文献を参考に“御神木の梅”の培養研究に取り組んだが、ウメはスモモやアンズなど他の植物と交雑することが多く、品種ごとの培養条件が異なることを確認した。5年の歳月を経て今回の成功に至った。
住友林業では、今回開発した技術をもとに全国の梅の名木・古木の増殖に関する相談を受けていく予定だ。
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