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イラン:貿易決済で米ドル使用を一時中止、人民元などに切り替える
記事提供元:フィスコ
*11:35JST イラン:貿易決済で米ドル使用を一時中止、人民元などに切り替える
イランの通信社「Tasnim」はこのほど、イラン中央銀行が25日、貿易決済での米ドル使用を一時中止し、その代わりに人民元やユーロ、ルーブルなどに切り替える方針を示したと報じた。イランの石油化学プロジェクト4項目に対し、中国が総額20億米ドル(約2354億円)の与信枠を与えたことが背景にあるという。
核兵器開発の問題をめぐる欧米の対イラン制裁を受け、イランの原油輸出量(1日あたり)は2011年の250万バレルから100万バレルまで減少。また、原油価格の大幅下落もイランにとって逆風に。イランの財政予算は1バレル=100米ドルを基準に算出していたが、今年は1バレル=72米ドルまで引き下げている。原油価格は現在1バレルあたりすでに50米ドルを下回っており、今年の財政収支が赤字に転落することが避けられないとみられている。
一方、中国はここ数年、イランの石油・天然ガス分野への投資を加速している。2014年末までの投資額は約500億米ドルに上ったという。また、中国はイランの最大の貿易相手国でもあり、2014年の両国間の貿易額は520億米ドルと、前年比35%増加した。同年のイランから中国への輸出額は280億米ドルと、全体の52%を占めた。《ZN》
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