東芝、DNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「ジェネライザーII」を販売

2015年1月19日 20:58

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東芝が発売したDNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「ジェネライザーII」(写真:同社発表資料より)

東芝が発売したDNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「ジェネライザーII」(写真:同社発表資料より)[写真拡大]

  • DNAチップの仕組みイメージ(写真:同社発表資料より)

 東芝は19日、DNAの増幅・検出・判定までを全自動で行うDNA検査装置「ジェネライザーII」を同日より、また、食中毒原因菌14種を2時間以内に同時判定する「衛生管理用検査キット」を4月から販売開始すると発表した。

 同社のDNA検査システムは、「DNA検査装置」と検査用DNAチップカードを含む「検査キット」で構成される。今回発売されるのは、新型のDNA検査装置と衛生管理用検査キットを製品化したもの。今後、同社は本検査装置で使用する多種多様なキットを販売していく予定だという。

 「ジェネライザーII」は、検体から抽出した核酸サンプルを検査DNAチップカードに添加し装置にセットするだけで、何のDNAかを判定する検査装置。従来、手作業で行っていた試薬調製や別装置で行っていた増幅操作等を自動化し、検査開始までの手間を極力省略化することにより、2時間以内の判定を可能とする。また、4スロットを有し複数の同時検査が可能となる。

 「衛生管理用検査キット」は、川崎市健康安全研究所との共同研究成果と短時間で多項目同時検査が可能なDNAチップの特性を活かし、2時間以内に食中毒原因菌14種(22遺伝子)の同時判定が可能な製品。 

 検査用DNAチップカード内に必要試薬類をパッケージ化することにより検査ごとの試薬準備・配合等の手間を極力省略化し、操作性が向上するとともにヒューマンエラーや結果のばらつきを抑止する。従来一般的に行われてきた培養法では、菌種ごとに個別の作業や試薬調製が必要で、腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、サルモネラ等の食中毒原因菌を検出するためには4~5日程度の時間を必要としていた。(記事:宮野 浩・記事一覧を見る

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