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帝人と関西大学、動きを生地でデータ化する世界初のウエアラブルセンサーを開発
帝人と関西大学は8日、世界で初めて、ポリ乳酸繊維と炭素繊維を使用した圧電ファブリックを開発したと発表した。繊維の織り方や編み方によって「曲げ」「ねじり」「ずり」など、様々な動きを感知することができるという。
圧電ファブリックは、圧電体にポリL乳酸繊維、電極に炭素繊維を
使用することにより、センサーやアクチュエーターへの使用を可能としたファブリックで、「平織」「綾織」「サテン」の3タイプを開発。平織タイプは「曲げ」を感知することができ、サテンは「ねじり」、綾織は「曲げ」「ねじり」に加え、「ずり」や3次元方向を感知することができるという。
関西大学システム理工学部の田實佳郎教授の指導の下、福井県工業技術センターの協力を得て開発した。この3タイプのファブリックは、織り方や編み方の種類は数百にも及ぶことから、変位や感知したい方向に合わせた圧電ファブリックの設計が可能となるという。
今回の開発は、帝人が有するポリマーコントロール技術や織り・
編みといったテキスタイル技術と、圧電体の世界的権威である田實教授が長年培ってきた知見とを複合化することにより、産学連携により、全く新しい価値の創出につながるものだとしている。
今後、関西大学と帝人は、織り・編みによる最適なファブリックの設計に取り組み、これまで不可能であった「着用するだけで精緻な動きのデータ化」の実現を目指す。
さらに、手術や介護などの遠隔医療や、伝統工芸などの職人技の可視化、さらに宇宙開発に至るまで、「人の動きを精緻に再現する」ことにより、これまで成し得なかったセンシング技術を確立し、インターネット上でモノをコントロールするIoT(Internet ofThings)社会の進化に貢献したいとしている。
この圧電ファブリックは、1月14日から東京ビッグサイトで開催される「第1回ウエアラブル EXPO」において展示される(ブース No.東18-11)。(記事:町田光・記事一覧を見る)
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