総務省、スマホアプリの第三者検証に向けた実証実験 利用者情報の不正利用を防止

2015年1月9日 10:49

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 総務省は7日、スマートフォンにおけるアプリケーション(アプリ)の動作とプライパシーポリシーの記載内容を解析し、両者の結果の整合性等について検証する、第三者検証の仕組みの確立に向けた実証実験を2月に実施すると発表した。スマートフォンの利用者情報(通話履歴や購買履歴等)の取扱いに係る安心・安全な利用環境の整備を目指す。

 総務省によれば、近年、スマートフォンに蓄積された利用者情報が、不正なアプリによって外部送信される事例が発生しているという。そのため、今回の実証実験では、スマートフォンアプリにおける利用者情報の適切な取扱いが行われているかどうか等を、技術面から第三者が検証する仕組みについて構築・実証するという。

 具体的には、アプリによる利用者情報の外部への送信の有無等を解析し、アプリ提供者が公開しているプライバシーポリシーとの突合を行い、結果を表示する第三者検証システムプロトタイプを構築する。また、上記システムを活用し、アプリ開発事業者から提供されたアプリに対して、アプリ解析(動的解析・静的解析)及びプライパシーポリシー解析結果の整合性等に関する実証を行う。また、今後のプライパシーポリシーの普及・啓発のため、プライパシーポリシー作成の支援に向けた検証も行う。

 この実証実験の結果については、「ICTサービス安心・安全研究会」に報告を行う等、総務省として必要な取組を行うという。実証実験の業務請負先はエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ。(記事:町田光・記事一覧を見る

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