暖房需要減少により、11月の発受電8カ月連続減

2014年12月15日 11:52

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 10月はまだ温かい陽気が続き、11月となりいよいよ本格的な寒さの到来を感じ始め、そして12月に入り冷たい風が吹き関東地方などで大雪が降るようになった今年の冬だが、12日、電気事業連合会が11月の電力10社合計の発受電電力量(速報)を発表。それによれば、発受電電力量は前年同月比3.5%ダウンの694億4000万キロワット時であり、これで8ヶ月連続で前年同月を下回ることとなった。11月下旬の気温が前年同月よりも高めに推移したことが影響したものとみられる。

 電源別に見てみると、火力発電は発受電電力量全体が減少したことなどから、前年同月比4.1%ダウンの519億3436万キロワット時で、水力発電は出水率が前年同月値を下回ったことなどから、前年同月比14.4%ダウンの33億9000万キロワット時で、2013年9月から関西電力<9503>の大飯原発3号機、4号機が定期検査により停止しているため、国内すべての原発が稼働していない原子力発電はゼロであり、これで14ヶ月連続のゼロとなった。そして太陽光発電などの新エネルギー等は前年同月比20.5%ダウンの1億7043万キロワット時であった。

 また火力発電の燃料消費量は液化天然ガス(LNG)が470万5433トンであり、11月としては過去最高の消費量だった。また石炭は469万9188トンであり、11月で2番目に多い消費量であった。重油は62万9094キロリットル、原油は44万3004キロリットルという結果であった。

 そして電力会社別に見てみると、関西電力が前年同月比5.2%ダウンと、もっともマイナス幅が大きかった。そして東京電力<9501>は前年同月比4.2%ダウンという結果であり、それに中部電力<9502>が続いた。そして全体を見てみると、電力10社すべてで発受電電力量は前年同月を下回る結果となった。

 今回のこの結果は、11月下旬に前年よりも気温が高い日が多かったためで、それにより暖房需要が減ったことが主な要因となっている。

 これから寒さが厳しくなる日も続き、暖房に頼る日も増えてくることだろう。それにより8ヶ月続くマイナスは止まるのかどうか?今後の動向に注目したい。(編集担当:滝川幸平)

■関連記事
深刻化する大気汚染。ついにPM0.5への対応も考えたスマートハウスが登場
成長を続ける太陽光発電市場。ついに2兆5000億円規模に
再エネはすでに供給過剰に? 九電が新規契約を中断と発表
パナソニック、シニア世代のための家電を発表
複数の通信技術を活用したスマートハウス構築を新たに提案

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事