日本勢:中国新車市場で苦戦、6社販売合計で独VWに及ばずか

2014年12月10日 08:47

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記事提供元:フィスコ


*08:49JST 日本勢:中国新車市場で苦戦、6社販売合計で独VWに及ばずか
中国の新車販売市場で、日本勢が苦戦を強いられている。トヨタ自<7203>、日産自<7201>、ホンダ<7267>、スズキ<7269>、マツダ<7261>、三菱自<7211>の大手6社は、今年の中国累計販売台数が年初予想をそろって下回っている状況。快進撃を続ける独フォルクスワーゲン(VW)とは対照的な様相を呈している。中国経済網が9日付で伝えた。
集計によると、6社のうちトヨタ、日産、ホンダの3大手の中国販売実績は、今年1-11月の合計で265万3500台。昨年の294万1000台と比べて9.7%減少した。トヨタが12.2%増の90万7400台、日産が1.7%増の110万台と伸びが低迷。ホンダに至っては、1.4%減の64万6100台に縮小した。
日本勢の伸び悩みについてアナリストは、モデルチェンジのタイミングが遅すぎたこと、新技術の導入に保守的過ぎたこと——の2点を指摘する。足元では新技術の導入や新型車の投入を加速しているが、これが市場の反応として現れるまでには一定のタイムラグがあると解説。このため、日本車の販売状況は来年以降に好転に向かう——との見方を示している。
一方、VWの中国販売は好調が持続。上海汽車と合弁展開する上海大衆汽車の今年の累計販売台数は、11月中旬時点で158万台を突破している。前年通年の販売実績を1カ月半繰り上げて超過した。また、第一汽車集団と合弁の一汽大衆汽車は、今年1~10月の販売台数が148万8863台に達し、この時点で前年通年の販売実績に接近。14年通年販売目標である170万台の達成が確実視されている。
同合弁2社に輸入車を加えたVWグループ全体の中国販売台数は今年通年で350万台超に到達する見通し。日本6社の通年販売の合計を上回る可能性も出てきている。

【亜州IR】《ZN》

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