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東北大らがハザード・リスク評価による新しい日本津波モデルを開発
3.11東日本大震災時の津波の被害は甚大であった。我々日本人は自然災害の恐ろしさをまざまざと見せつけられたといえる。これを機に、国内での津波に対する意識は一層高まってきている。東北大学災害科学国際研究所は2日、ウイリス・リーの産学共同研究組織ウイリス・リサーチ・ネットワークおよびロンドン大学 UCL 校 EPI センターと協力し、新しい津波モデルが完成したと発表した。
この津波モデルは、津波の確率およびシナリオの双方を分析に取り入れたもの。今後、地震と併せて津波による損害予測も行うことにより、津波を伴う巨大地震リスクの定量化および対策が可能となることが期待されるという。
これまでも、インド洋津波に例示される被害が、世界的に大きな課題になっている。その後、東北地方太平洋沖地震による甚大な津波損害が発生した。また今後、東南海・南海大地震等による巨大津波損害が想定されている。これに対し、日本の地震モデリングに関しては多くの研究蓄積があった。しかし、津波に関しては、その複雑さによりモデリングが難しく、巨大地震およびそれによって引き起こされる津波のリスクを、総合的かつ定量的に捉えるには限界があったという。
今回の津波モデルはその限界に挑戦したものだという。津波関連データの整理、被害関数の提案、日本やアジア地区での津波ハザード及びリスク評価を行い、今後のリスクアセスメントや被害軽減に必要な情報を提供できるようになったとしている。
日本は島国、さらに地震国であるため、津波には一層の警戒が必要だ。今回の新モデルが、津波の被害をできうるだけ防いでくれることを願う。(編集担当:慶尾六郎)
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