関連記事
(中国)亜硝酸塩混入のスープを提供、41人が急性中毒に
*08:33JST (中国)亜硝酸塩混入のスープを提供、41人が急性中毒に
江蘇省徐州市の泉山区裁判所で13日、経営する麺店の「牛肉麺」へ人体に有害な添加物「亜硝酸塩」を添加し、それを食べた客41人に急性「亜硝酸塩」中毒を引き起こしていた男に食品安全基本法違反の罪を問う裁判が開かれた。中国新聞網が13日付で伝えている。
男は2013年1月から14年7月まで、自らが経営する麺店で食用を禁止されている「精製工業用塩」を混ぜたスープを客に提供していた。7月10日、親戚から送られてきた、使いかけの「亜硝酸塩」が入った袋を、いつも使用している「精製工業用塩」の袋と勘違い。スープに「亜硝酸塩」を添加した麺料理を客へ提供した。それを食べた客の1人から、「昼食後、顔から血の気が引き、嘔吐した」という報せが入り、それをきっかけに集団中毒が発覚した。男の妻が親戚に電話をかけ、そこではじめて袋の中身が人体に有害な「亜硝酸塩」だったことを知ったという。親戚は、男にスープを廃棄させ、残った「亜硝酸塩」をすべて持ち帰った。男は、同日午後、自ら警察に出頭している。また、被害者41人は、いずれも現在体調が回復している。
13日の裁判では、そもそも「精製工業用塩」を食用として料理に添加することが、食品安全基本法違反に当たるのか否かが争点となった。弁護側は、これを添加禁止食品リストに載っていないうえ、人体に害をもたらすことも証明されていないとして、同罪の不成立を主張した。経営者の男もまた、「1980年代まで、『精製工業用塩』は食用として一般的に使われていた。我家の食卓では今も使っているが、一切健康に害はない。食用が禁止されているとは知らなかった」と弁明している。
しかし、泉山区裁判所は、この弁護側の主張を退け、同罪が成立するとの見解を示している。「入荷ルートや内容を確かめず、食品への添加が禁じられた『精製工業用塩』を使用したうえ、『亜硝酸塩』だと分かったあと、隠蔽工作をしている。単なる誤用とは認められない」として、厳しい態度を見せた。判決は、後日言い渡される予定だ。《ZN》
スポンサードリンク