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iOSデバイス上の正規アプリを不正アプリに置き換える攻撃手法の詳細が明らかに
headless 曰く、 セキュリティー企業のFireEyeは10日、iOSの脆弱性を利用して端末にインストールされた正規のアプリを不正アプリに置き換える「Masque Attack」の詳細を明らかにした(FireEye Blog、ロイター、CNET Japan)。
Masque AttackはバンドルIDの同じアプリをインストールする際に証明書の一致を強制しないというiOSの脆弱性を利用することで、iOSのプリインストールアプリを除くすべての正規アプリを不正アプリに置き換えることができる。先日発見されたマルウェア「WireLurker」と同様に企業内でのアプリ配信の仕組みを利用してJailBreakの有無にかかわらず不正アプリをインストールするが、USB接続だけでなくインターネット経由での攻撃も可能だという。この脆弱性はiOS 7.1.1/7.1.2/8.0/8.1/8.1.1 betaに存在する。FireEyeでは7月に脆弱性を発見し、Appleには7月26日に通知しているそうだ。
正規アプリを置き換えた不正アプリは偽の画面を表示してログイン情報などを窃取可能で、正規アプリがローカルに保存していたデータにもアクセス可能だという。また、現在のところモバイルデバイス管理API(MDM API)にはアプリの証明書情報を確認する機能がないため、正規アプリと不正アプリを見分けることはできない。不正アプリはAppleの審査を経ないため、正規アプリには認められていないiOSの隠しAPIを利用してより強力な攻撃が可能となるほか、サンドボックスをバイパスして既知の脆弱性を突くことでルート権限を取得することも可能とのこと。
Masque Attackに対する緩和策としては、以下のような3つのステップが挙げられている。
正規のアプリストア以外からアプリをインストールしない
サードパーティーのWebサイトでアプリをインストールするかどうかの確認ダイアログが表示されても決してインストールしない
アプリ起動時に開発者を信頼するかどうかの確認ダイアログが表示されたら、必ず「信頼しない」を選んでアプリをアンインストールする スラッシュドットのコメントを読む | アップルセクション | セキュリティ | バグ | アップル | iOS
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