(中国)アパレル小売の店舗閉鎖が加速、外国ブランドの参入が打撃

2014年11月11日 09:47

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記事提供元:フィスコ


*09:49JST (中国)アパレル小売の店舗閉鎖が加速、外国ブランドの参入が打撃
中国のアパレル小売業界で店舗閉鎖の動きが拡大している。海外ファストファッション大手の進出や消費者志向の変化が逆風。店舗網の拡大だけを頼りに収益を上積みする経営モデルが壁に突き当たっているためだ。事業のテコ入れが遅延すれば、地元ブランドの多くが5~10年で市場から姿を消すとの見方も浮上している。証券日報が10日付で伝えた。

香港発のカジュアルブランドで、中国本土を中心に店舗展開する佐丹奴国際(ジョルダーノ・インターナショナル:709/HK)も苦戦。このほど発表した四半期報告の中で、7-9月期の店舗純減数が74店に達したことを明らかにした。これは前年同期の純減数(7店)の10倍超に相当する規模。うち本土での純減数は63店に上った。

不採算店舗の閉鎖を通じ、収益性の改善を急ぐ。同四半期報告によると、7-9月期の売上高は4%減の12億8300万香港ドル、粗利益は7%減の7億4300万香港ドルに縮小した。既存店売上高は6%落ち込んでいる。

中国には近年、「H&M」「ZARA」「ユニクロ」といった海外のファストファッションブランドが続々と進出。そうしたなか、かつて人気を誇った「班尼路(baleno)」「美特斯・邦威(Meters Bonwe)」などの国産ブランドは価格優位性を失っている。また、アパレルファッションの個性化が進むに従って、商品ライフサイクルの短期化が加速。流行の変化に敏感な海外ブランドが若者の支持を集める要因となっている。《ZN》

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