日米の注目経済指標:米10月の小売売上高はプラス転換予想

2014年11月8日 21:07

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記事提供元:フィスコ


*21:07JST 日米の注目経済指標:米10月の小売売上高はプラス転換予想

11月10日-14日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

■11日(火)午前8時50分発表
○(日)9月経常収支-予想は+5361億円
参考となる8月実績は+2871億円で黒字額は予想を上回った。第一次所得収支の黒字幅が比較可能な1985年以降、8月として過去最大となったことが要因。9月については第一次所得収支の黒字継続によって一定規模の黒字を計上する見込み。

■13日(木)午前8時50分発表
○(日)9月機械受注-予想は前月比-1.2%
参考となる8月実績は、前月比+4.7%の8078億円。基調判断は「緩やかな持ち直しの動きがみられる」とし、5カ月ぶりに引き上げられた。非製造業が前月比+10.7%と増加したことや航空機受注が要因。9月については非製造業の受注が一定水準を維持しているとみられているが、マイナスとなる可能性が高い。

■14日(金)午後10時30分発表
○(米)10月小売売上高-予想は前月比+0.2%
参考となる9月実績は前月比-0.3%。減少となるのは1月以来で、市場予想の-0.1%程度を下回った。自動車やガソリン、建設資材、飲食業除く数字は-0.2%で予想外の減少を記録している。10月については雇用情勢の改善などでプラスになることが見込まれており、市場予想は妥当か。

■14日(金)午後11時55分発表
○(米)11月ミシガン大学消費者信頼感指数速報-予想は87.5
参考となる10月確報値は86.9で9月の84.6から上昇。2007年7月以来の高水準となった。個人消費が強いとは言い切れないが、労働市場は改善していることや株高が消費を下支えするとの見方は多い。11月速報値は10月実績をやや上回る可能性がある。

■15-16日開催
○G-20財務相会議
10月に開かれたG-20財務相・中央銀行総裁会議では、国際的に重要な巨大銀行18行に対して、自己資本比率の増額、保有資産のリスク評価の厳格化が要請された。今回のG-20財務相会議でも、自己資本比率の増額が再確認される見込みであり、これはドル買い材料となる。ただし、日本銀行の追加緩和策は円安誘導との批判が出てくる可能性があり、G-20財務相会議で、円安牽制圧力が強まった場合、財務省・日銀によるスムージング・オペとしての円買い介入の可能性が警戒されることになる。《TN》

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