ホンダ:10月の中国販売は低迷、4カ月連続のマイナス

2014年11月7日 08:37

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記事提供元:フィスコ


*08:37JST ホンダ:10月の中国販売は低迷、4カ月連続のマイナス
ホンダ<7267>の中国販売が苦戦を強いられている。10月の新車販売台数は前年同月比5.8%減の7万802台に落ち込んだ。下げ幅は前月の23.1%から17.3ポイント縮小したものの、4カ月連続の前年割れとなっている。ホンダの中国販売は年初から10月までに、ほぼ2カ月サイクルで増加と減少を繰り返している。1月と2月がそれぞれ33.6%、27.6%ずつ増加、3月と4月はそれぞれ2.0%、3.6%ずつ減少、5月と6月はそれぞれ10.5%、15.8%ずつ増加、7月と8月はそれぞれ22.7%、5.47%ずつ減少という経過をたどった(9月は23.1%減)。

1-10月の累計(輸入車6台も含む)では0.1%増の57万3154台と伸び悩んだ。これを受けて、ホンダは中国販売の通年目標を当初の90万台から80万台に下方修正している。ただ目先の販売低迷について、会社側は新型車投入前の在庫整理と分析。新車発売に伴い販売台数は次第に上向くと説明した。

ホンダの現地合弁会社2社(広汽本田と東風本田)の10月販売はまちまちだ。生産車種で明暗が分かれた格好。アコードを生産する広汽本田は15.3%増の4万5017台に上る一方、CR-Vを生産する東風本田は28.6%減の2万5785台に落ち込んだ。車種別の販売ではアコードが25.8%増えたのに対し、CR-Vが3割近く低迷している。

一方、ホンダを含む日系各社の中国販売は、2012年に尖閣諸島を巡る日中関係の悪化に伴い販売が低迷。その後、13年9月から反発し、回復基調に入ってから今年9月で1年が経過した。ただここにきて、日中関係に改善がみられないことや内外メーカーとの競争激化、中国全体の自動車販売成長率の鈍化(中国汽車工業協会は14年は4.6%に減速と予想、前年は13.3%増)を受けて、苦戦を強いられている状況だ。また過去6年間で日系ブランドの市場シェアは徐々に欧米勢に奪われている。《ZN》

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