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NYの視点:米GDP、3四半期連続で3%超成長の期待
*07:04JST NYの視点:米GDP、3四半期連続で3%超成長の期待
米国の供給管理協会(ISM)が発表した10月ISM製造業景況指数は59.0%と、悪化予想に反して9月の56.6から上昇。2011年3月以来で最高となった。主要項目である新規受注は65.8%と、9月の60%から5.8ポイント上昇。景気後退(リセッション)入りする前の2009年8月来で最高となった。また、生産も64.8%と、2004年5月以来で最高を記録。雇用は55.5%と、前月の54.6%から0.9%ポイント上昇した。一方、輸出需要は51.5%と、9月の53.5%から2%ポイント低下。仕入価格指数は53.5%と、59.5%から低下した。
■米・10月ISM製造業景況指数:59.0(予想:56.1、9月:56.6)
新規受注:65.8(60)
生産 :64.8(64.6)
受注残 :53.0(47.0)
入荷遅延:56.2(52.2)
在庫 :52.5(51.5)
顧客在庫:48.0(44.5)
雇用 :55.5(54.6)
輸出 :51.5(53.5)
輸入 :54.5(53.0)
仕入価格:53.5(59.5)
この結果からは、米国経済のリスクとされている最近の世界需要の弱さやドル高による影響は見られない。9月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の中で、経済のリスクとして欧州や中国など世界経済の鈍化やドル高による影響が新たに挙げられた。2014年の連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を持っているフィッシャー米ダラス連銀総裁は連邦準備制度理事会(FRB)が「ドルの価値に気を取られるべきではない」と主張。ドル高は「輸入物価の下落で小売業者に歓迎される」とドル高を容認する発言をした。
キャピタルエコノミクスはISMの結果が通常4%成長に一致すると指摘。現在の状況がそれほど良いことはまだ確認できないが、強い内需が輸出の弱さを相殺するほか、ガソリン価格の下落が成長を押し上げ3四半期連続で3%超の成長が見込まれると楽観的な見通しを示した。ドルも続伸が予想される。《KO》
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