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イオン、傘下のドラッグストアを統合して業界トップへ
*15:05JST イオン、傘下のドラッグストアを統合して業界トップへ
イオン<8267>は22日、9月1日時点で株式の37.37%を保有するウエルシアホールディングス(HD)<3141>と子会社で「ハックドラッグ」を展開するCFSコーポレーション<8229>を2015年9月1日をめどに株式交換により経営統合させる方針を固めた。
ウエルシアHDとCFSが22日開催の取締役会に付議し、ウエルシアHDが同日夕方開示した。
まず、イオンがTOB(株式公開買い付け)で50.1%を上限にウエルシアHDの株式を追加取得して子会社化し、その後、ウエルシアHDがCFS他、タキヤ、シミズ薬品の3社を完全子会社化する。TOB価格は直近の株価に一定額を上乗せし、取得額は200億円規模になるとみられる。TOB成立後もウエルシアHDの東証1部上場は維持する一方、CFSは上場廃止となる。
新会社の売上高は単純合算で5100億円超となり、マツモトキヨシHD<3088>を抜いて業界トップとなる見通し。
今後、地域健康情報拠点としてのかかりつけ薬局のあり方を研究し、予防・健康管理の推進を図り、さらには地域の医療機関、地域在宅介護サービス機関と連携し、地域包括ケアの実現に向けて取り組む方法を具体化していく。また、調剤分野での売上高・拠点数でドラッグストアNO.1を目指すため、調剤業務の電子化・IT化を推し進め生産性向上を図るとともに、薬剤師の職能を拡大し、首都圏における新たな都市型小型店の業態開発を行う。さらに、ウエルシアHD及びCFSの長年にわたるドラッグストアとしてのノウハウ、ネットワークに加え、イオンの持つ商品調達力や商品開発力を結びつけ商品の革新を図っていくという。
ドラッグストア業界は店舗が増えている上、コンビニエンスストアやスーパーなどでも医薬品の取り扱いが増え、競争が激化している。
イオンの2014年8月中間連結決算は、消費税率引き上げ後の販売不振などで、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比41.2%減の433億円、税引き後利益は同91.4%減の20億円と大幅減益となった。ダイエーを子会社化したほか店舗数を増やしたことから、売上高に当たる営業収益は同15.1%増の3兆4315億円と増収だったが、増税後の消費回復の遅れや天候不順による客数の減少により、主力の総合スーパー事業の営業利益は131億円の赤字(前年同期は110億円の黒字)、食品スーパーなどの小売り事業の営業利益は同81.4%減の12億円と苦戦が続いている。
超高齢社会の日本で、経営効率化を加速し、食品や日用品などに加え健康志向を支える商品やサービスの提供でドラッグストア業界での競争力を高め、グループ全体の業績回復を図る。《YU》
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