NYの視点:著名投資家、黒田日銀総裁のドラギ・モーメントを期待

2014年10月23日 07:02

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記事提供元:フィスコ


*07:04JST NYの視点:著名投資家、黒田日銀総裁のドラギ・モーメントを期待

米有力ヘッジファンド、ヘイマン・キャピタル・マネジメントの創業者、カイル・バス氏は経済サミットにおいて、来週予定されている中央銀行の金融政策決定会合でいくつかの主要先進国の政策のかい離が露出することになると予想している。各国中央銀行は過去5年間にわたり、同じような異例な金融緩和を導入してきた。しかし、ワシントンで28-29日に予定されている会合で、米連邦公開市場委員会(FOMC)が現在実施している資産購入を終了することにより様相が完全に変化することになると、インタビューで指摘した。

その2日後に予定されている日本銀行の金融政策決定会合で、黒田総裁は2%の物価目標を達成するために「whatever it takes何でも行う」方針を示すことになるだろうとのべた。2年前の欧州の債務危機の際、ドラギECB総裁は定例理事会においてユーロ圏崩壊を防衛するために「whatever it takes何でも行う」と述べ断固とした方針を示した。この発言により、金融市場に信頼が回復、金融市場を救った。

日本の財政赤字は対国内総生産(GDP)比で10%。2015年度の経常赤字は2-4%が予想されている。米国が資産購入を終了する一方で、日本は追加的な債券購入を強いられるとの見方は根強い。バス氏は欧州もデフレ環境に陥るためドルが上昇基調を強めることになると説明した。また、ドル・円は今後12カ月で120円まで上昇すると予想している。《KO》

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