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メルセデスの大型ラグジュアリー・クーペ復活 Sクラス・クーペは1690万円から
新型メルセデス・ベンツ「S550 4MATICクーペ」、価格は1690万円。日本導入のSクラス・クーペは全車左ハンドル仕様となる[写真拡大]
消費増税後、厳しい状況が続く国内の自動車市場で、1000万円以上する輸入車販売が好調だ。本年4~9月期に前年同期比126%、6896台が売れた。メルセデス・ベンツ日本は10日、もっとも安価なグレードでも消費税込み1690万円の新型「Sクラス・クーペ」を発表した。同社は昨年11月の東京モーターショーで初公開されて、その販売価格とともに日本導入が注目されていた。
この新型車の販売について、同社の上野金太郎社長は「消費増税後、一般的には景気がいいとはいえない。が、高級車市場は安定している」と自信をみせる。2008年のリーマン・ショック以降、買い替えを控えていた高級車ユーザーが、最新の快適・安全装備、省エネルギー&環境性能を満載した新型車を求めていると分析する。同じようにドイツのアウディやBMWなども1000万円超の「高級車」を日本市場に投入している。
新型メルセデス・ベンツSクラス・クーペは、2013年のフランクフルトモーターショーおよび東京モーターショーで発表され、その官能的なエクステリアとインテリアのデザインが大きな反響を呼んだ。そのショーモデルである「コンセプト Sクラス クーペ」をベースに、18年ぶりに「Sクラス」の呼称を復活して誕生したメルセデスのフラッグシップクーペだ。
「モダンラグジュアリー&インテリジェンス」のコンセプトに基づき、デザインや運動性能はもちろん、現在のクルマに求められる安全性と快適性、効率性などのあらゆる要素を高次元で究めた。
Sクラス・クーペのエクステリアは、ロングノーズ&ショートデッキ、スリークなルーフライン、フレームレスウィンドウといったエレガントな大型クーペとして典型的なプロポーションを採用した。そのうえで彫刻的でシャープ、滑らかな面構成で官能的なスポーティなデザインが与えられたクーペフォルムを実現したといえる。
Sクラス・クーペは、4.7リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジンとフルタイム4輪駆動システム4MATICを搭載する「S550 4MATICクーペ」、メルセデスAMG製5.5リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジンとパフォーマンス志向のAMG専用4輪駆動AMG 4MATICを搭載した「S63AMG 4MATIC クーペ」、メルセデスAMGによる極限の滑らかさと圧倒的な高出力を誇る6リッターV型12気筒ツインターボエンジンを搭載した「S65 AMGクーペ」を設定。搭載するエンジンスペックは、もっとも控えめな4.7リッターV型8気筒直噴ツインターボエンジンで、最高出力445ps(335kW)/5250-5500rpm、最大トルク71.3kg.m(700Nm)/1500-3500rpmという超弩級の性能となる。ちなみにV12気筒エンジン搭載車の最高出力は630ps(463kW)、最大トルクは102.0kg.m(1000Nm)だ。
車両価格は先に記した1690万円からV12気筒搭載の2470万円まで。ただしこの価格にはパッケージオプションに対するエクストラチャージは含まれていない。
こうした「超高級車」の国内販売台数は、増税直後の4、5月こそ前年並みだったものの、6月には前年比20%アップとなり、9月に至っては50%近く伸びた。株高などの効果が、富裕層の消費にフォローとなっているメルセデス・ベンツ日本では見ているようだ。
消費増税後の輸入車全体の販売は中小型車が伸びず、前年比89%と低調だ。しかし、これら1000万円超の高級車は、販売台数だけでみるとメルセデスでも7-8%ほどでしかないが、売上金額の20%ほどを占め、売上貢献度は高く、利益率も高い。(編集担当:吉田恒)
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