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東北大、ヒスタミン不足が不安様行動を増加させることを明らかに
低ヒスチジン食によるマウスの不安様行動の変化を示す図(東北大学の発表資料より)[写真拡大]
東北大学の吉川雄朗助教・谷内一彦教授らによる研究グループは、マウスのヒスチジン摂取が充分でないとヒスタミン不足を生じ、不安様行動(ヒトで見られる不安行動に似た行動のこと)が増加することを明らかにした。
ヒスタミンはアレルギーや胃潰瘍を起こす悪玉物質と考えられていたこともあるが、現在は覚醒作用や不安を和らげる作用を持つ善玉物資であると考えられている。ヒスタミンはヒスチジンと呼ばれる栄養素から脳内で合成されるが、その重要性については詳しく分かっていなかった。
今回の研究では、ヒスチジン含有量を通常の25%に減少させた食事をマウスに与えて、通常の食事を与えたマウスとの違いを観察した。その結果、低ヒスチジン食を与えたマウスは脳内のヒスタミン量が減少し、ひらけた場所や明るい場所に対する拒否反応を示すことが明らかになった。
今後は、ヒトにおけるヒスチジンの重要性も解明することで、新たな創薬やサプリメント開発に繋がると期待されている。
なお、この内容は「Journal of Nutrition」に掲載された。
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