米裁判所、Microsoftに対し米国外のサーバーに保存しているメールの提出を要求

2014年9月3日 18:26

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 7月31日、米連邦地方裁判所のLoretta Preska裁判官はMicrosoftに対し、米司法省(DOJ)がアイルランドに保存しているメールデータを当局に提出するよう命じた。この裁判所決定に対し、国際社会や米IT産業が強く反発した結果、裁判所側が命令を一時停止するという事態になっているそうだ。裁判官は9月5日までに今後どのように進行するかを決めるとしている(WindowsITProの記事1WindowsITProの記事2CNETSlashdot)。

 この件については、Microsoftが顧客側の立場に立っていることは間違いない。Microsoftや多くの法律家たちは国外保存されたデータに、米国の司法の手は届かないという見解を持っている。しかし、Loretta Preska裁判官は、Microsoftが米国内からデータをコントロールしているため、電子メールの物理的な保存場所は無関係であると主張している。

 クラウドサービスを推進している他のテクノロジー企業と同様に、Microsoftは米国政府のスパイ活動のレポートに強い影響を受けた。Microsoftにとって世界中の顧客からの信用の維持は重要な課題となっている。

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