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デング熱、国内で約70年ぶりに感染確認 さいたま市の10代女性
厚生労働省は27日、埼玉県在住の10代女性が熱帯地域で見られるデング熱に感染していることが確認されたと発表した。女性は海外渡航歴がなく、国内で感染したと考えられることから、疫学調査を実施しているという。
デング熱は、アジア、中南米、アフリカなどの熱帯・亜熱帯地域で広くみられる疾病で、ウイルスを保有した蚊に吸血されることで感染する。国内では1940年代前半に流行して以降、発生が確認されていなかったが、2013年にドイツ人渡航者が日本で感染したと疑われる症例が報告されている。
感染した場合、2~15日の潜伏期間の後、突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、皮疹などが生じる。人から人に直接感染することはないが、感染した人から吸血した蚊が他の人を吸血することで感染が広がる。
主に感染を媒介するネッタイシマカは日本には常在していないが、青森県以南の地域でみられるヒトスジシマカが媒介する能力がある。
海外の流行地で感染し、帰国後に発症する例(輸入症例)は、毎年200例前後報告されていることから、国内でデング熱に感染する経路としては、輸入症例の患者から、蚊を介して感染する可能性が考えられる。ただ、蚊は冬を越えて生息できず、また卵を介してウイルスが次世代の蚊に伝わることも報告されたことがないため、仮に起こったとしても限定された場所での一過性の感染になると考えられるという。
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