培養自己骨髄細胞による肝臓再生療法の臨床研究開始

2014年8月14日 21:03

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自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法の作用機序のイメージ(山口大学の発表資料より)

自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法の作用機序のイメージ(山口大学の発表資料より)[写真拡大]

 山口大学の坂井田功教授らによる研究グループが計画した、患者の骨髄液から骨髄間葉系幹細胞を増殖させる肝臓再生療法の臨床試験が、厚生労働省に了承された。

 肝硬変の患者数は日本におよそ30万人おり、特に深刻な病態である非代償性肝硬変になると肝移植以外の方法で治療することができない。

 今回の臨床試験では、非代償性肝硬変の患者から30ミリリットルの骨髄液を採取し、約3週かけて骨髄間葉系幹細胞などを増殖させた後、患者の体内に戻し、その安全性や効果を調べる。

 良い結果が得られた場合は、肝臓だけでなく他の臓器の疾患に対する治療にも応用できると期待されている。

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