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第8回キッズデザイン賞、今年は272点が受賞
先般、内閣府認証NPOであるキッズデザイン協議会による「第8回キッズデザイン賞」の発表が行われた。今回の受賞作品は全272点。同賞受賞作を対象に最終審査会が行われ、最優秀作品として昨年新設された「内閣総理大臣賞」1点、優秀賞に「経済産業大臣賞」4点、「少子化対策担当大臣賞」2点、「消費者担当大臣賞」1点などが選出され、8月4日に発表と表彰式が行われる予定だ。
キッズデザイン賞とは、2006年5月に発足した特定非営利活動法人キッズデザイン協議会が主催する顕彰制度で、子供向けの製品やサービスなどはもちろん、大人向けの商品や施設、プログラム、調査研究活動などであっても、「子どもたちの安全・安心に貢献するデザイン」「創造性と未来を拓くデザイン」そして「子どもたちを産み育てやすいデザイン」というキッズデザインの理念を実現しているものであれば幅広く対象となる。また、企業側にも受賞作品には「キッズデザインマーク」の使用が認められるというメリットもある。
第8回目となる今回は、パナソニック<6752>が、「子ども視点の安全安心デザイン 一般部門」で「ルームエアコン CS-X404C2」「空間清浄機 ジアイーノ F-JDJ50」「LEDクリップライト BF-AF20P」他、「子どもの未来デザイン 感性・創造性部門」で「ウェアラブルカメラ HX-A100」が受賞するなど、1社の受賞では最多となる計11件で受賞している。その他、「子ども視点の安全安心デザイン一般部門」では、ソフトバンクモバイル株式会社の防犯ブザー付きケータイ「みまもりケータイ3 SoftBank 202Z」や、積水ハウス株式会社の「子どもの生きる力を育むまち 子育て世帯応援タウン?ニッケガーデンコート花水木?」。「子どもの産み育て支援デザイン 個人・家庭部門」では、株式会社松竹マルチプレックスシアターズが、同社が全国で展開するシネマコンプレックスMOVIXで行っているママと赤ちゃんのための上映会企画「ほっとママシネマ」が、「子どもの産み育て支援デザイン 地域・社会部門」では、木造注文住宅を手がける株式会社アキュラホームと日本最大級の工務店ネットワーク「ジャーブネット」が建築現場などを利用して行っている「MOKU MOKU プロジェクト」など、実にバラエティに富んだラインナップで、受賞した272点、全てが個性溢れる魅力的なものとなっている。
今回の受賞作では、部門に限らず、これまで以上に「コミュニケーション」を重視した作品が目立つ。上記に挙げた、積水ハウスの子育て応援タウンや、松竹マルチプレックスッシアターズの「ほっとママシネマ」、アキュラホームの「MOKU MOKU プロジェクト」などは、まさにその代表格といえよう。もちろん、子供向けの製品やサービス、子供に配慮したデザインのものも多く見受けられるし、それが重要であることは間違いない。しかし、親子や家族、人と人のコミュニケーション不足が社会問題になっている現代社会において、コミュニケーションを図りやすくしてくれるツールは、より重要なものといえるのではないだろうか。今後、キッズデザイン賞が益々盛んになり、認知度も深まれば当然、より多くの優れたキッズデザインが生み出されていく。キッズデザイン賞自体が、非常に優れたキッズデザインなのかもしれない。(編集担当:藤原伊織)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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