【話題】個人投資家の今昔を元、場立経験者に聞く、名付けて『時給型相場』という

2014年7月18日 12:33

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  今時の個人投資家の「投資姿勢」について、名前を出さないという条件で場立ち経験者に聞いた。

――個人投資家の比率をどのように見ていますか。

  【元、場立氏】 今のマーケットは、ざっくり見て売買代金2兆円のうち大体60%が外国人投資家、個人が30%程度といったところだと思います。

――その個人の中身ということでは、どうですか。

  【元、場立氏】 個人全体を100とすれば、短期売買が60%、中長期投資が40%ていどだろうと思います。私が、場立ちをやっていた昭和40年代頃は、個人の短期売買はほとんどなく、短期売買はわれわれ証券会社の自己勘定による売買が中心でした。当時からみるとずいぶん変わったと思います。

――どのような理由ですか。

  【元、場立氏】 いつ頃までだったかは忘れましたが、以前は、個人の年間売買回数が制限されていました。この制限がなくなり、今は何回売買しても許されます。これは、大きいですね。手数料も当時は高かったため、株価1000円の銘柄なら20円上がらなければ往復の手数料をカバーできなかったと記憶しています。今は、ものすごく手数料が安くなっています。それに、いちいち、時間のかかる電話で注文を出さなくても、ネットで瞬時に売買ができます。

――情報公開が公平・平等になったこともあるのでは。

  【元、場立氏】 中長期の個人投資家にはプラスになっていると思います。しかし、短期売買の個人には、それほど大事なことではないですね。

――なぜですか。

  【元、場立氏】 中長期投資では会社(銘柄)に投資するわけですが、短期投資では銘柄より、「価格」の変動だけが目的です。極端な言い方をすれば、銘柄名は知らなくていいのです。株価が動いているかどうかということと、コード番号さえ知れば十分なのです。

――短期投資ではどのていどの値幅を狙うのですか。

  【元、場立氏】 新興系などの小型株では、大体100円幅が目安だと思いますが、30~50円というところが多いのではないでしょうか。一方、200円前後の中低位株なら10円幅が目安ですが、平均すると3~5円のようですよ。中低位株は買える株数が多いので、3~5円でも十分です。1万株買って、5円値上がりすれば5万円です。冒険をする必要はないと思います。

――どのような人が短期売買をやっていますか。

  【元、場立氏】 私のような場立ち経験者の方はけっこう多いと思いますよ。元、証券会社の社員だった人、かつては中長期投資だった人が、腕に自信のある点を活かして短期投資家に変身というケースも多いようです。さらに、私の知っているところでは、フリーターだった人が、株を学んで短期売買で生計を立てている人もいます。その人が言うには、フリーター時代は時給800円ていど、1日8時間は働いても6400円、株で1日平均1万円稼ぐことは難しくないということで、1日1万円を目標にしているそうです。彼が言うには、今の相場は、「時給型相場」だと名付けていました。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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