愛知銀行 Research Memo(7):2014年3月期は与信費用と株式等償却の減少が増益に寄与

2014年7月10日 19:45

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記事提供元:フィスコ


*19:45JST 愛知銀行 Research Memo(7):2014年3月期は与信費用と株式等償却の減少が増益に寄与

■決算動向

(1)2014年3月期決算

愛知銀行<8527>の2014年3月期の連結業績は、経常収益が前期比0.7%減の49,354百万円、経常利益が同62.3%増の8,641百万円、当期純利益が同88.9%増の5,140百万円と減収増益決算となった。

また、単体の業務粗利益は前期比4.2%減の35,407百万円、業務純益は同2.2%減の8,408百万円と減少したものの、経常利益は同67.9%増の8,044百万円、当期純利益は同94.8%増の4,919百万円と大幅な増益となった。

業務粗利益の減少は、資金利益が前期比3.6%減の31,792百万円に落ち込んだことによる。市中金利の低下に伴う貸出金利回りの低下により、預貸金利鞘が縮小(前期比0.04%の縮小)したことが主因である。加えて、貸出金残高(平残)の減少(前期比0.2%減)も影響したと見られる。また、役務取引等利益は、預かり資産関連の収益が順調に増加したものの、ネット銀行等との競争が激化している送金手数料の減少等により微増に留まった。その他業務利益の減少は、国債等債券損益が減少したことによる。

一方、経常利益が大きく増益となったのは、与信費用(一般貸出金繰入額及び不良債権処理額)の大幅な減少や、株式減損額の減少が寄与した。

預貸金残高の状況については、中小企業の資金需要の低迷を受け、預金残高(平残)は法人流動性が想定以上に伸びたことから大幅に増加したものの、貸出金残高(平残)は減少となった。なお、預貸金ギャップ拡大に伴う余剰資金は、外債や投信、株式などを含めてバランスよく有価証券運用に振り向けたことから、有価証券残高(評価損益を含む)は1兆957億円(前期比11.5%増)に増加した。同行は運用力の強化にも取り組んでおり、市場流動性を重視しながら、リスク分散によるパフォーマンス向上を目指している。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)《FA》

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