ジェイテック Research Memo(3):2014年3月期は売上高を構成する4要素すべてが増加

2014年7月4日 17:01

印刷

記事提供元:フィスコ


*17:04JST ジェイテック Research Memo(3):2014年3月期は売上高を構成する4要素すべてが増加
■2014年3月期決算

(1)業績概要

ジェイテック<2479>の2014年3月期の連結決算は、売上高が前期比26.6%増の3,405百万円、営業利益が同47.9%増の95百万円、経常利益が同43.3%増の94百万円、当期純利益が同37.0%増の65百万円と大幅な増収増益だった。また、売上高営業利益率は前期比0.4ポイント上昇の2.8%に改善した。

売上高の増加要因は、2点挙げられる。第1は、売上高を構成する4つの要素すべてが前期比で増加したことである。4要素とは、「派遣技術者(テクノロジスト)数」「テクノロジストの稼働率」「テクノロジストの稼働時間」「平均単価」を指す。

第2は、2012年10月にLIXILから発行済み株式の82%を取得し、傘下に収めたエル・ジェイ・エンジニアリングの業績が通期で貢献した点である。

第1の増収要因について、同社の売上高はテクノロジスト数、テクノロジストの稼働率、テクノロジストの稼働時間、平均単価を掛け算することによっておおまかに算出できるが、2014年3月期は、4要素すべてが前期比で増加した。4要素の増加は、景気回復に伴ってクライアント企業からの受注が拡大したことが要因となっている。2014年3月期の新規受注は前期比16.5%増の994件と堅調に伸びた。

4要素を個別に見ると、テクノロジストの数は前期末比11人増の495人となった。技術分野別の内訳は、機械が同4人増の103人、電気・電子が同2人減の82人、ソフトウエアが横ばいの144人、建築が同9人増の166人。景況感回復に伴う民間建設需要の拡大によって建築関連技術者数が特に増加したのが特徴となっている。

なお、同社では質の高いサービスの提供と収益の安定化を図るために、機械、電気・電子、ソフトウエアの各技術者数の割合を3:3:4の比率とすることを基本としており、同期もこのベースは維持されている。

テクノロジストの稼働率は、年間平均で前期末比0.1ポイント上昇の97.7%だった。小幅な上昇となったが、高水準を維持している。これは、新卒社員の即戦力化の効果が大きい。2013年4月の新卒では29人を採用したが、その全員が8月までに稼働し、収益化したという。同社では、高度な技術者を育成するために一人前になるまでに約3年程度の時間をかけているが、OJTによる育成が進んだことから、早期に収益貢献できるようになったようである。

テクノロジストの稼働時間は、1ヶ月当たりの平均工数(ある作業に携わったテクノロジストの人数×作業にかかった時間)で示される。同期の平均工数は、前期比1.1時間増の186.8時間となった。この水準は、対応可能なほぼ限界のレベルだという。

平均単価は、派遣先から支払われるテクノロジスト1人当たり・1時間当たりの年間平均労務費を指す。同期は前期比0.8%増の3,310円と上昇基調を維持している。景気の回復に伴って価格交渉をうまく進められたのが主な増加要因である。

一方、営業利益の増加に関しては、売上高の増加に伴って売上高営業利益率が向上したことが一因である。また、エル・ジェイ・エンジニアリングの利益貢献も大きい。営業利益率の向上は、売上原価率が賃金改善によって前期比3.0ポイント上昇の77.1%となったものの、売上高がそれ以上の伸びを示したため。また、拠点網の見直しや事務の効率化により、販管費率は同3.4ポイント低下の20.1%となった。

セグメント別に見ると、技術職知財リース事業は売上高が前期比25.4%増の3,294百万円、セグメント利益が同10.7%増の379百万円となった。エル・ジェイ・エンジニアリングの連結子会社化によって新たに建築分野の取引が加わったほか、自動車関連のクライアントからの受注が拡大した。

一般派遣及びエンジニア派遣事業は売上高が同77.2%増の110百万円、セグメント利益が同89.8%増の18百万円となった。情報処理関連のクライアントからの受注が増加した。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柄澤邦光)《NT》

関連記事