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EMシステムズ Research Memo(10):更なるユーザー数積み上げ、EHR・PHRの事業化などが成長ドライバー
*19:51JST EMシステムズ Research Memo(10):更なるユーザー数積み上げ、EHR・PHRの事業化などが成長ドライバー
■成長戦略
(2)強みと長期展望
EMシステムズ<4820>は主力の調剤システムにおいて、5年間無償保証をセールスポイントに業界トップクラスの調剤薬局向けレセコンシェアを確保してきた。このユーザー数を基盤に、2009年3月期からは処方箋枚数に応じた月額従量課金のストック型ビジネスモデルに転換した。
従前のビジネスモデルは、単年度の売上高に左右されるフロー型ビジネスモデルで、診療報酬改定によるユーザーの投資マインドに左右され易い一面があったが、ストック型ビジネスモデルへの転換で同社の収益構造は外部環境リスクを低減させ、ユーザー数の積み上げが収益に反映されるシンプルなビジネスモデルと言えよう。
調剤薬局業界は中長期的に医薬分業率の上昇や高齢化に伴い、ストック型ビジネスモデルの基盤となる調剤薬局数と処方箋枚数の増加が予想される。したがって、調剤システムの持続的成長には新規導入と他社リプレースによるユーザー数の積み上げが欠かせないほか、成長ステージをもう一ランク引き上げるには医科システムの強化が求められる。
他方、長期的にはEHRとPHRの事業化が注目される。これはカルテや処方箋の電子化を前提に、国民皆保険制度のもとで患者が国内どこでも均一な医療を合理的に受けられるフリーアクセスを具現化したもの。ネットワークを介して病院と診療所との病診連携を強め、患者の病歴や薬歴の共有を進めることで無駄な検査や投薬を排除したうえ、より高品質な医療の提供が期待される。
同社の調剤システムにおける業界シェアはトップクラスの30%超と推察され、ASP活用モデルの投入によって同社のサーバには日々膨大な処方箋データが蓄積されている。このビックデータを活用するためにも、今後は医科システムASP活用モデルの拡販でカルテデータの蓄積を進めながら、EHRとPHRの実証事業のなかで新たなビジネスチャンスが見いだすことが可能となろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 馬目俊一郎)《FA》
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