エレマテックResearch Memo(6):2017年3月期の数値目標は売上高2,000億円と意欲的な目標

2014年6月16日 17:34

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記事提供元:フィスコ


*17:35JST エレマテックResearch Memo(6):2017年3月期の数値目標は売上高2,000億円と意欲的な目標
■中長期戦略

エレマテック<2715>はいわゆる中期3ヶ年経営計画といったものは作成していない。しかし、中期的な目標として、2017年3月期において売上高200,000百万円、経常利益8,000百万円(経常利益率4%)を掲げている。2015年3月期の売上高目標160,000百万円なので、2年間で40,000百万円、売上高を上乗せするという目標は、かなりハードルの高い意欲的な目標と言える。

この収益目標実現のための重要なポイントとして豊田通商グループとの連携強化がある。具体的目標としては自動車分野の顧客拡大だ。エレマテックが自動車分野で成長を加速するというシナリオ自体は、豊田通商がエレマテックの子会社化を決定した理由の1つであると思われ、その点では両者のベクトルは一致していると考えられる。

エレマテックは2012年4月にシカゴに米国現地法人の事務所を開設したのに続き、2014年1月にメキシコに現法を設立した。これらの動きは明確に自動車向け市場を念頭に置いたものである。

エレマテックの2014年3月期の自動車向け売上高は11,807百万円で、売上構成比は8.2%となっている。これは豊田通商傘下となる直前の2011年3月期における自動車向け売上高8,289百万円と比較すると40%以上の増加だ。しかし、自動車向け売上高が加速してくるのはむしろこの先2、3年後からになってくると思われる。自動車の開発期間は4、5年単位であり、開発初期段階から作業に加わって詳細な仕様決定に関わり、部材の受発注に至るにはそれと同程度の時間がかかるからである。もちろん、自動車向けといえどもリードタイムの短い商談は数多くあるため、自動車向け売上高は着実に増加していくと期待されるが、大輪の花を咲かせるには多少時間を要するということだ。この点は同社を見るうえで注意が必要だろう。

エレマテックは、200,000百万円の売上目標実現に向けて、自動車だけに頼るのではなく、従来型商材の拡大や、新規市場の開拓など、幅広く成長を積み重ねていく計画だ。従来型商材では液晶関連の占める割合がやはり大きくなると思われる。同社は、今現在は液晶向けの関連部材の扱いがほとんどで、液晶パネル自体の扱いは小さい。液晶パネルの取り扱いが増大すれば部材に比べて単価が高いため、売上高が急拡大する可能性がある。

新規注力分野では、エネルギー、医療・介護、農業、住宅といった分野での成長に期待をしている。これらの分野は、売上高の規模は数億円から数十億円規模で、500億円規模の液晶関連事業に比べると、小規模ではあるが、足元で非常に高い伸びを示しており、今後も高成長が持続する可能性が高いとみている。弊社では、これら新規注力分野の潜在成長は非常に高いと考えている。1つは、同社の今の事業規模が小さいこと、もう1つはそれらの市場自体が成長しかつエレクトロニクス化が進みつつあるためだ。農業をとって見ても、今や工場内で行われていることや、住宅についてもスマートメーター導入が本格化しスマートグリッドがいよいよ現実のものとなりつつある。

同社はこうした事業戦略に合わせて、社内の管理単位を商品別からマーケット単位へと変更した。これは同時に、投資家への情報開示区分ともなる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)《FA》

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